ヨルノ街、ヨルノ月。

拾壱片 ページ20

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side : you

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"また、付き合ってよ。"







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"再度" を示唆する今市の言葉に

「…マジか、A」

意味深そうにニヤつくリオンを小突いてから 一週間。









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約束の日












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相変わらず 日中はクソ暑くて

日の沈んだ夕方でも ライダースを羽織れば汗が滲む。












あの日

今市の歌を 初めて聴いた日







同じように 静かに歩いて行きたくて

手前のコンビニにバイクを止めた。










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静かな一本道を ひとりで歩く。











気が付けば すっかり日が落ち 辺りは暗くなっていて

海から抜けてくる夜風が気持ち良い。











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先週 リオンと頭を下げに言ったあの日

今市は 仕事柄作業着を身に着けて居た。






ニッカポッカ……だっけ？

それ履いて 全身真っ黒で
頭にタオルなんて巻いて








立場上 私が言えた事じゃないけど……

だいぶ、イカつかった。










＿＿＿でも、よく似合ってたな。








あの髭の強面男だもん、
似合わないわけないか。











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リオンによれば 登坂は美容師をやってるらしい。








もう、はいはい、ザ・イケメン。




それから…ザ・たらしって感じ。







いや、完全な偏見だけどね。

男に興味のない私でも
登坂と今市がイケメンって事はわかる。







……てか、リオンはいつの間に登坂とそんな仲良しに。










『……ったく、流石スキの無い女だわ』











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でも

あれだけの容姿を持ったリオンでも

特定の男を作ることは、無い。







それは リオンにも

＿＿＿それなりの覚悟が有るから。








別に

Nightsの幹部が男を作っちゃいけないなんてルールはない。







先代のルナ達にも男は居たし。











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でも




いまの私達には 正直 要らない。










女だからって 見下して 舐めてくるような男達なんて。









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だから

登坂達みたいな リオンが心を開ける男が居てくれて良かったと

そう思う。















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なんて

歩き進めるうちに段々身体が冷えてきて







『ライダース、着てくれば良かったかも』





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