BTSの長男の日常短編集 2

病院にて 2 ページ33

宿舎にはきまづいから帰りづらく、かといって待合室だと変装をしているとはいえ気づかれるかもしれない。そのため車の中で待つことになった。マネヒョンは近くのコンビニに飲み物を買いに行ってくれ、車内には沈黙が落ちる。


｢…帰ったらジナに謝らなきゃ…」


ポツリと独りごちるとナムジュナが静かに肯定してくれる。


NJ「そうですね。」

「…ナムジュナもありがとう。付き添ってくれて。」

NJ「いえ…僕も心配でしたから」


心配。心配するという気持ちは僕にもわかる。けどどうしてみんなは心配かけたくないという僕の気持ちをわかってくれないんだろう。


NJ｢…みんな気づいてたんです」

｢え…？｣


唐突にそう切り出すナムジュナに戸惑う。


NJ「みんなヒョンの様子がおかしいのは気づいていました。｣


その言葉に目を剥く。


NJ｢けど僕達から聞くんじゃなくてヒョンから言ってほしかったんです。ヒョンは長男だからって全部抱え込んで隠そうとします。ジニヒョンにはたまに愚痴や悩みをこぼしたりすることがあるそうですがめったに弱音を吐きません。僕らはずっとあなたが頼ってくれるのを持っていました。だから何も聞かずただそばにいて笑わせようとしていたんです。まあ…テヒョンアがしびれを切らしてフライングして聞いてしまったみたいですけど。」

｢…でも迷惑じゃ…」

NJ「迷惑?迷惑なんてありえません。僕らはヒョンに頼られたい。それにヒョンは欠陥人間なんかじゃありません。非謗中傷に傷つく1人の人間です。｣




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