story 35 ページ35
凛音side
まさかこんな物あるなんて思わなかった。
怖くて怖くて涙が溢れた。
気づいたらいふくんの腕の中にいた。
服濡れちゃうよと言っても"ええよ別に"と優しく返してくれるいふくん。
その優しさでまた涙が溢れた。
『うっ、っ…ふっ、いやだ…行かないで…』
全く状況にあっていない言葉。なのにいふくんは怒ることもなく、
いふ「俺はどこにもいかんよ。」
と、優しく抱きしめてくれる。
ただひたすら泣き続けた。
If side
『っ、うっ、…いふ、くん。ありがとうね。外、出よっか。』
泣き止んだのか無理やり止めたのか…俺にはわからないけど、凛音の表情は少しの笑みを持っていた。
If「大丈夫なん？」
『うん。大丈夫。いふくんも待たせちゃうし。』
そう言って自分から歩き出した彼女。
If「…なんかあったら言えよ。」
そう声をかけるといきなり止まり勢いよく後ろを振り返るった彼女の顔はとてもびっくりしていた。
If「俺そんな変なこと言った？」
『いや、別に…ただ…まぁいいや。』
え、なにそれめっちゃ気になるやん。でも、「まぁいいや」って言う時の凛音の微笑みには少しの悲しみが含まれてた気がする。
だから深くは考えないことにした。
それからしばらく歩いていると出口が見えてきた。意外と長かったんよな…
『はぁ〜！疲れた〜』
伸びをしながら少し眠そうに言う凛音。泣いたからか目が赤くなってる。
If「凛音。顔洗っておいで。」
『あ…ありがとうね。』
凛音は一言そう言うと小走りで去っていった。
さて。1人になってしまった…どうしよう。暇やな〜…
あ、今何時やろ。待ち合わせの時間が11時半。さてさて今は…え。スマホを見ると11時26分の文字が映し出されている画面。
If「やっば。ちょ、凛音早く出て来んかな。」
慌てていると手を拭きながらのんびり出てきた凛音。
「やっと来た！」と思った俺は何も言わずに凛音の手首を掴み集合場所まで走り出した。
凛音side
顔を洗って戻ってくるといふくんがやっと来た！と言わんばかりの表情でこちらに向かってきて、私の手首を掴みすごい勢いで走り出した。
『え、え、ちょっと、どうしたの⁉』
If「時間！やばいって！」
『え⁉』
左手につけていた腕時計を見ると針は11時29分を指していた。
『⁉いふくんまじでごめん！私のせいだよね⁉ごめん！』
If「しゃあないわ。それより今は走る！」
気にしないでくれるんだ。なんでそんなに優しくできるの…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Luna@スランプ気味(プロフ) - あお@いふ民さん» コメントありがとうございます！みんなの絡みは書いてても尊いです((ありがとうございます！ (2023年1月11日 22時) (
レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
あお@いふ民 - 変人失礼します。。。 スゥゥゥゥ⤴ とうとおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！((((( 作者様最高ですこれ！ (2023年1月11日 2時) (レス) @page26 id: 6422e385c4 (このIDを非表示/違反報告)
ななてる@テスト不安 - Lunaさん» 良ければ教えて頂戴！ (2021年12月14日 22時) (レス) id: e551669fd6 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - ななてるさん» わかりますよ！ (2021年12月14日 6時) (レス) id: bf53e7e48b (このIDを非表示/違反報告)
ななてる - CSSの使い方わかります？ (2021年12月13日 22時) (レス) id: e551669fd6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Luna | 作成日時：2021年10月11日 17時
