story 99 ページ49
りうらside
桜「えっと…」
りうら「話したくなった時でいいよ。」
好きな人だからなのか、どうしても甘やかしたくなっちゃう。きっと周りから見たらりうらの好きな人なんてバレバレなんだろう、と思いながら桜を見つめる。
桜「…その、私、も、好きな人がいて…」
りうら「え、そうなの!?」
桜「…うん。」
頬を赤くして目を逸らした桜。いつもなら、可愛いなと思えるのに、話題のせいか胸がチクリと痛んだ。
桜「私の…話も、聞いてもらえる…？」
りうら「もちろん。聞くよ。」
精一杯微笑んで答えた。大丈夫。バレてない。痛む胸は気のせい、そうだよね。
桜「その人は…たまに可愛くて、優しくて……凄くかっこいい。」
“かっこいい”そう言った時の頬を赤らめた桜の表情に、更に心を抉られた。
りうら「…へぇ〜…そうなんだ！素敵な人だね！」
桜「うん…あと、凄く笑顔が似合うんだ。」
りうら「笑顔が素敵な人いいね！」
桜「その人の笑顔に、何回も救われた。何も出来なくて打ちのめされてた私を、優しさで温めてくれた。」
そう言って目を伏せる桜。綻ばせた頬。吊り上がった口角は、きっとその人の事を思い出して吊り上がっているのだろう。
りうら「凄い人だね。」
桜「うん。…だから、好きなのかもしれない。」
狡いなぁ。そう思ってしまった。会ったこともないその人に嫉妬してしまった。それと同時に、こんな事で嫉妬しちゃうりうらは、やっぱり桜には似合わないや、と思った。
りうら「ねぇ、桜。」
そう問いかけると、桜の瞳が不思議の色を携えながらりうらを見つめた。その真っ直ぐな瞳は、りうらが今からする質問で様子を変えてしまうかもしれない。でも、口を開いてしまった、もう戻れないと思った。
りうら「その好きな人、誰か気になるから、教えて欲しいな〜…なんて。」
桜「え、えぇ!?」
りうら「そこまで言われたら気になるじゃん…！」
聞いちゃった。自分が傷つくって分かってるのに、知りたくなって聞いてしまった。
桜「え、えーっと…」
頬を赤らめて、目を伏せた桜。もごもごと恥ずかしそうに動かされる唇。自分から聞いたのに、胃がチクチクと痛くて、思わず桜の口を手で塞いだ。
桜「り、うら…？」
唇を塞いだ手の下で、もごもごと口を動かし話す桜。店員さん以外、誰もいない静かなカフェ。言うなら今しかないと思った。
りうら「あのね、桜、」
ゆっくり手を下ろしながら静かに口を開いた。
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Luna@スランプ(プロフ) - キラリ@ピグ民さん» コメントありがとうございます！本当ですね…ご指摘ありがとうございます！すぐ直しますね！嬉しいです…！凄くのんびりですが更新してますので良かったら続きもよろしくお願いします！ (8月25日 9時) (
レス) id: 162dd03429 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ@ピグ民(プロフ) - すいません。あの97ページの5行目で「りうら」がりくらになっております。間違いでなかったらすいません。あと、このお話めっちゃ好きです。好みです。この、ifくんの優しさが尊い・・・♡ (8月23日 16時) (レス) @page47 id: 408d49e73f (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - おんプリンさん» コメントありがとうございます！いやぁ…あの2人いいですよねぇ（？） (2022年10月14日 23時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
おんプリン - なにこれ…めっちゃ尊いじゃないですか!! 訳((いいぞ。もっとやってくれ。 (2022年10月9日 19時) (レス) id: d4139165cf (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - mame_03さん» コメントありがとうございます！気になりますよね…はい…頑張って書きます！ (2022年8月16日 10時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luna | 作成日時：2021年12月18日 16時
