story 89 ページ39
A side
朱莉「…サボってる間さ」
『うん』
お昼ご飯を黙々と食べていると一足先に食べ終えた朱莉が口を開いた。
朱莉「いふくんと…何喋ってたの？」
『…内緒』
朱莉「そっか。」
朱莉は私の方を見ようとせず、ずっと宙を見つめている。やっぱり少し傷付けたかな、と心配になったけれど、怖くて何も聞けなかった。
『ご馳走様でした。』
朱莉「偉、」
『偉いやろ』
朱莉「うん」
些細な会話で笑い合えるのは、朱莉だけだ。なのに、なんでも話せる相手は朱莉じゃない。なんてだろう、何が、いふくんと朱莉は、何が違うんだろう。考えても答えは出なかった。
「Aちゃ〜ん！」
ガラガラと音を立てて開いたドアの先で私の名前が呼ばれた。
『!?あ、いむくん!?』
いむ「やっほ〜！」
『やっほ〜…ってどうしたの？』
いむ「授業中廊下通るの見えたからどうしたのかなーって！」
あぁ…と相槌を打ちながら思わず苦笑いをしてしまう。やっぱり見えた人は見たよね…。隠し通すのは無理だろうなとは思った。
『…ちょっとサボってた』
ニヒと笑うといむくんは凄く驚いた顔をしていてちょっと面白かった。
いむ「サボったの!?えぇ!?あの、Aちゃんが!?」
『あのAちゃんがですよ』
自分でそう言って笑いながらお弁当箱を片付ける。
いむ「そっか…サボったんだね…まぁ、偶にそういう時あるよね！」
『そう、今日はそういう時だった』
2人で笑いながらそう話していると座っている頭上から散々聞いた声が降ってきた。
If「A、あにきがノート見してくれるらしいんやけど、後で貸そうか？」
『え、借りたいのは山々だけど、いいの？』
If「うん。あにきいいよって。」
『じゃあ借りよっかな。』
ありがてぇ…と思いながら話す。朱莉が横で少し拗ねたような表情をしているのは、見て見ぬふりをしてる。ちょっと可愛いんだもん。
朱莉「……ねーえ、構ってよ…もうちょっと構ってよ…ずっといふくんの相手やん…！」
『ごめんごめん、構うよ』
朱莉は甘えたい時結構子供っぽくなるから分かりやすい。可愛いし。
朱莉「やった！じゃあ今日帰り、ゲーセン寄ろ！」
『はいはい』
朱莉「よっしゃぁ！」
嬉しそうにはしゃぐ朱莉を見て、無意識に笑ってしまう。
If「…Aって、お母さんみたいやな…」
『お、お母さん…？』
いふ「優しくて、強くて…」
お母さん…か。初めて言われたかもななんて思いながら朱莉の頭を優しく撫でた。
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Luna@スランプ(プロフ) - キラリ@ピグ民さん» コメントありがとうございます！本当ですね…ご指摘ありがとうございます！すぐ直しますね！嬉しいです…！凄くのんびりですが更新してますので良かったら続きもよろしくお願いします！ (8月25日 9時) (
レス) id: 162dd03429 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ@ピグ民(プロフ) - すいません。あの97ページの5行目で「りうら」がりくらになっております。間違いでなかったらすいません。あと、このお話めっちゃ好きです。好みです。この、ifくんの優しさが尊い・・・♡ (8月23日 16時) (レス) @page47 id: 408d49e73f (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - おんプリンさん» コメントありがとうございます！いやぁ…あの2人いいですよねぇ（？） (2022年10月14日 23時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
おんプリン - なにこれ…めっちゃ尊いじゃないですか!! 訳((いいぞ。もっとやってくれ。 (2022年10月9日 19時) (レス) id: d4139165cf (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - mame_03さん» コメントありがとうございます！気になりますよね…はい…頑張って書きます！ (2022年8月16日 10時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luna | 作成日時：2021年12月18日 16時
