story 86 ページ36
A side
キーンコーンカーンコーン
授業が終わった。結局私といふくんはずっと屋上にいて、結果的に授業をサボった。
If「あー、授業終わった。」
『…ごめん。』
If「さっきも言ったやろ？元からサボるつもりやったって。」
『そっか…。』
次の時間は数学。私が1番だ苦手な教科。嫌だ。
If「次数学かー…もっかいサボろっかな」
『えー…
聞こえないように呟いた。なのに、いふくんはちゃんと聞き取ってた。
If「へー…じゃ、サボるか」
『なっ、聞こえてた？』
If「俺耳いいから」
少年のように笑ういふくん。いふくんのたまに見せるこういう一面も、好きだと思ってしまった。
『…何して時間潰すの？』
If「うーん…」
考え込むいふくん。集中した顔を見て、単純にイケメンだなと思った。だから、女の子にモテるのだろう。
If「じゃあ、Aの事甘やかすわ。」
『はい？』
If「いっぱいギューして、頭も撫でたる。」
『ちょ、なんで!?』
If「えーだって、」
いふくんは微笑みながら、私の目を真っ直ぐ見て言った。
If「A、いっぱい我慢してるだろうなって思ったから。」
『っ…』
なんでだろう。朱莉とか、親とかの前じゃこんな事言われても何も無いのに、平気だよって隠し通せるのに、いふくんに言われると、気持ちが溢れそうになるのは、なんでなんだろう。
If「A、俺、まだ朱莉とかには勝てんかもしれん。でも、いつかはAの1番貰うから。」
朱莉より、上の人が出来るのだろうか。この人は、その存在になると言った。なんだかその言葉には重みがあって、本当にいふくんならなってくれそうで、今日はもう出ないと思った涙が出てきた。
『っ…』
If「よしよし。今日はいっぱい泣こうな。」
再び泣き出した私を見て、いふくんは怒ったり避けたりしなかった。ただ私を抱き寄せて、頭を撫でてくれた。
『いふくん…っ…』
If「ん。俺はここにおるよ。それに、俺以外いない。」
『つら、かった…朱莉にも、言えてない事、ある…っ…。それも、朱莉に申し訳なくって、心がずっとギュッてなってて、騙してるみたいで、』
If「うん。」
朱莉に言ってない事もあった。朱莉は、私に何でも話してくれるのに私だけ話してない。朱莉を裏切ったのも同然だ。だから、話さなきゃと思った。でも、それ以上に、話して朱莉の負担にならないか、心配だった。
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Luna@スランプ(プロフ) - キラリ@ピグ民さん» コメントありがとうございます！本当ですね…ご指摘ありがとうございます！すぐ直しますね！嬉しいです…！凄くのんびりですが更新してますので良かったら続きもよろしくお願いします！ (8月25日 9時) (
レス) id: 162dd03429 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ@ピグ民(プロフ) - すいません。あの97ページの5行目で「りうら」がりくらになっております。間違いでなかったらすいません。あと、このお話めっちゃ好きです。好みです。この、ifくんの優しさが尊い・・・♡ (8月23日 16時) (レス) @page47 id: 408d49e73f (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - おんプリンさん» コメントありがとうございます！いやぁ…あの2人いいですよねぇ（？） (2022年10月14日 23時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
おんプリン - なにこれ…めっちゃ尊いじゃないですか!! 訳((いいぞ。もっとやってくれ。 (2022年10月9日 19時) (レス) id: d4139165cf (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - mame_03さん» コメントありがとうございます！気になりますよね…はい…頑張って書きます！ (2022年8月16日 10時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luna | 作成日時：2021年12月18日 16時
