story 65 ページ15
桜side
りうら「桜見て！花火始まったよ！」
桜「……。」
後輩のりうらと一緒に夏祭りを回っていると、あっという間に花火の時間になった。…お嬢様は、ちゃんとやれてるだろうか。この橋に来ると今でも思い出す。
桜「…りうら。お嬢s(いや、華奈愛とはこの橋で初めて会った。」
りうら「へ〜そうなんだ〜！」
桜「華奈愛は…死のうとしてた私を止めてくれたんだ。」
りうら「…そっか。」
そう言っても真面目にちゃんと話しを聞いてくれるりうら。優しい人で良かったと思う。
桜「…だから…やっぱり少し、お嬢様と離れるのは、寂しいな…」
りうら「…俺がいるよ。側にいる。」
年下のくせに私より背が高いりうら。高校生なら、そんなものか…。
桜「…はぁ…っ。うっ、ぐすっ…」
りうら「みんな花火見てるから。思いっきり泣いていいよ。」
自分でも驚いた。泣き出して1番にとった行動が、りうらに抱きつくだった事が。いつもなら、直ぐに目をこすって無理矢理止めるのに…。それか、自分の頬を叩いて止めるのに…。
りうら「華奈愛ちゃんの事は、大丈夫だよ。Aちゃんとか、ないちゃんが付いてるんだもん。」
桜「！なんでお嬢様が、ないこ様と、っいることを知ってる…？」
そう聞くと少し目を逸らした後に、こう答えた。
りうら「さっき、Aちゃんと会って…その時にざっくり聞いた…」
桜「A…あぁ、あの子…。」
りうら「Aちゃんのこと知ってるの？」
桜「…まぁ。」
「…お嬢様を…っ、お嬢様を頼みました…。」
彼女にそう言った。そしたら笑ってこう答えた。
「わかった。任しとき。」
涙の止まった瞳を花火に向けながら思う。彼女に任せて良かったと。お嬢様の横がないこ様で良かったと。
りうら「桜。本当に良かったの？華奈愛ちゃんの事…」
遠慮がちに聞いてくるりうら。私ははっきり答えた。
桜「いいの。私はお嬢様がどこにいても、好き。大好き。きっと…その気持ちだけで、いいんだと思う。」
りうら「…そっか。」
りうらは微笑みながらそう言った。何処までも優しい奴だ。
桜「早めに帰ろう。花火が終わると人が一気に帰り出す。人混みは嫌いだからな。」
りうら「はーい。やっぱり桜は先輩って感じだね。」
桜「"感じ"じゃなくて本当に先輩だからな。」
りうら「あ、そっか。」
大きなものを失った。でも空いた心の穴を埋めれるくらい、いい後輩に出会った。…大きな夏だった。
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Luna@スランプ(プロフ) - キラリ@ピグ民さん» コメントありがとうございます！本当ですね…ご指摘ありがとうございます！すぐ直しますね！嬉しいです…！凄くのんびりですが更新してますので良かったら続きもよろしくお願いします！ (8月25日 9時) (
レス) id: 162dd03429 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ@ピグ民(プロフ) - すいません。あの97ページの5行目で「りうら」がりくらになっております。間違いでなかったらすいません。あと、このお話めっちゃ好きです。好みです。この、ifくんの優しさが尊い・・・♡ (8月23日 16時) (レス) @page47 id: 408d49e73f (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - おんプリンさん» コメントありがとうございます！いやぁ…あの2人いいですよねぇ（？） (2022年10月14日 23時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
おんプリン - なにこれ…めっちゃ尊いじゃないですか!! 訳((いいぞ。もっとやってくれ。 (2022年10月9日 19時) (レス) id: d4139165cf (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - mame_03さん» コメントありがとうございます！気になりますよね…はい…頑張って書きます！ (2022年8月16日 10時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luna | 作成日時：2021年12月18日 16時
