ひまわり 2 (ページ43)

今日:28 hit、昨日:4 hit、合計:179,026 hit

episode92 ページ43

YOU SIDE

『…セ、フナ』

SE「…っ、もう1回」

『セフナ』

SE「もう1回」

『何回言わせるの』

SE「足りないもん、全然足りない
もっといっぱい僕の名前を呼んでよ」

強がりの私が呆れたように笑えば、素直なセフナはまた嬉しそうに笑う

やっぱりヌナは、ヌナだねって
へにゃっと笑う

SE「ねぇ、ヌナ
もう一回だけ言わせて
本当にごめんね、大好きだよ」
やっぱりあの頃みたいにドキッとしてしまう

私も。

そう言えない心の距離が少しばかり寂しいけれど、今はこれでいいのかもしれない

答えを急ぐ必要はないのかもしれない

だって、私もセフナも笑ってるから
今はこれでいいんだって私は私に言い聞かせる

2人でいれなかった時のお互いの話を2人でしていた時、静かにドアが開いた

BK「…お2人さーん」
控えめな登場の割に大きな声で入ってきたベク

どうやら気まずくなっていないか心配だったようで、私たちの雰囲気を見てあからさまにホッとした顔をした

SE「ヒョーン！
ヌナにちゃんと言えたよ！」
そう言って、嬉しそうにベクの元へ駆け寄る

SE「もうちょっとヌナと2人きりが良かったからちょっと来るの早いけど」
なんで悪態をついて、ベクに追っかけられてるし

そう言えばこの感じも、あの時以来だな

CY「お疲れさん」
そう言って私の横に腰掛けたのは、チャニョラ

『あ、ありがとう
私頑固だから、チャニョラがああ言ってくれないと多分話なんて聞けなくて誤解したままだったと思うんだ』
私の言葉に、チャニョラらしくない笑顔を見せてから頭をポンポンと叩いた

落ち着いた放課後の雰囲気に心がポカポカ温まる

SE「あー！
僕のヌナに触らないで」

いや、もしかしたら
うるさいのが一匹増えただけかもしれない