ひまわり 2 (ページ37)

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episode86 ページ37

BAEKHYUN SIDE

『話すことなんてない』

Aの放った冷たくて尖った言葉は一体誰に向けられているのやら

BK「A」

俺が強めに名前を呼んでみたところで、Aの結んだ口が緩まることはない

頑固でいじっぱり

あまのじゃくで気が強い

そんなタイプのAがここまで、拒絶するのはきっと

許せないんじゃなくて

どうしたらいいのか分からないが正解だと思う

それが分かっていてもなお、どうしてあげたらいいのか分からない

心の中の言葉が散らばりすぎで大事な言葉は何１つ取り出せない

背中を押してあげたいけど、うまく言葉が見つからない

そんな沈黙の間に、Aが帰ろうとした
あ、っと思った瞬間

意外な奴がAの腕を掴んだ

『…離して』

「A？」

『…』

「行っておいで」

『何言ってるの、チャニョラ
行かないって言ってるじゃん』

CY「それじゃダメだよ
行って、言っておいで」
その目はいつものニコニコ笑ってるチャニョラじゃなかった

笑ってるけど、真剣でまっすぐな瞳をAに向ける

『…』

CY「…」

CH「…」

BK「…」

SE「ヌナ
…僕の話を聞いて」

その声にチャニョラに引っ張られていた腕は、力なくあるべき場所に戻って行った

俺はセフナに目で合図を送って、チャニョラとチェンを連れて静かに教室を出た