ひまわり 2 (ページ36)

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episode85 ページ36

BAEKHYUN SIDE

放課後

緩まるはずの気は一瞬で引き締まる
今年1番の緊張と言っても過言ではない気がする

はぁー、ため息は見えないはずなのに
まだここに漂ってるようなそんな気分だ

先生の話が終わって、みんながパラパラと帰っていく中
机の上に広げられた荷物をたらたらと片付けるAのところへ

『あ、ベクどうかした？』
そう言って、首を傾ける
その姿に少しだけ胸が痛い

どうもしないよ、しない

でもどうにかしようとはしてるかも

BK「A？」

『ん？何？』

こっちに顔を向けることなく、黙々と片付けをしながらそう言う

BK「頑張れ」

『何を？』

何かを感じ取ったのか、ピクッと肩を揺らした
こういう時だけやけに敏感だもんな、なんて思った

BK「頑張らなきゃ、ずっともやもやが残ったままになるよ
お前も俺も、セフナも」

横目で入り口にいるセフナが見えた
表情までは分からないけど、なんだか立ち尽くしてるように見えた

『…頑張るって何？』

BK「A？」

『…頑張ったら、私がもし頑張ったらあの頃が戻ってくるの？
もやもやが消えたら、あの時の絶望感も消えるの？』

声を荒げるわけでも、涙を流すわけでもない
どちらかと言えば無表情で

どちらかと言えば無感情に見える

何を言ってあげればいい？

お前は今何を望んでいるの？

SE「…ヌナ」

立ち尽くしていたはずのセフナが俺たちの近くにきて、そう言った