ひまわり 2 (ページ33)

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episode82 ページ33

JONGIN SIDE

〝付き合ってた〟

へー、ふーん

そうなんだ

…なんて思えなかった

イライラして、わけの分からない感情に振り回される

セフナの話をするあの人は、どこか昔を懐かしむようなそんな顔をしていて

なんだか俺の知らない人みたいだった

でも、そんなことどうだっていい
今は俺の事なんてどうでもいい

泣いてるところを見ると、なんか俺まで苦しい

だからどうか笑っててほしい
いつもみたいによく通る声で話しかけてほしい

この感情は一体なんなんだろうか

もしかしたら、そう言う事なのだろうか

俺の下手くそな言葉にいつもに近い笑顔を見せてくれるから、ずっと体に溜まったイライラとかわけの分からない感情が浄化されていく

『ジョンイン君ありがとう』

目の前の人の笑顔がやけに輝いて見えて、俺は目を背けながら頷く

珍しく俺たちの間には沈黙が流れる

変な感じはするけど、居心地はそう悪くない

キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン

『はっ！
私寝てた？え、寝てた？』
お昼休みを告げるチャイムの音にばっと勢いよく目覚めたあの人

沈黙の後、少しして俺にもたれかかってきたからびっくりして横を見るとぐっすり眠っていた

その寝顔がいつもよりやけに大人びて見えて、少しだけ動揺してしまう

ずれた服をかけ直してから、俺も目を閉じてみるのはいいけど

激しい動悸となんだかやけに熱い体のせいで結局彼女が目覚めるまで俺は一睡もできなかった

まさか、この俺がって感じだけど

『んー、なんか寝たらすっきりした
お腹すいたし、ご飯食べますか』

そう言って、立ち上がりお尻を払う

行こ？そう言って笑いかけるから、うまく目を合わせられなかった