ひまわり 2 (ページ25)

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episode74 ページ25

BAEKHYUN SIDE

…ミスった
この調子じゃ非常にまずい

昨日運良くか、運悪くかAとセフナは会わなかった

一度会って話した方がいいと思っている割に、まだ会わせる勇気がなくて
会わなかったことに実はホッとしている

しかーし、ホッとしたのもつかの間
次の日の朝俺たちはいつも通りジョンイナの教室へ
ジョンイナの教室＝セフナの教室

昨日チャニョラとチェンにセフナの存在を口止めするのも苦労したのに、もうしょうがねぇかなって思う俺がいる

近づく教室

ザワザワと大きくなる話し声

先に歩くチャニョラとAが教室の中に入ったらしく視界から消える

俺も遅れて入ると、そこにセフナはいない
ホッ、まだ来てないのか

SE「ヌ、ナ」
その声が俺たちの後ろから聞こえた

ジョンイナの席に張り付くAとチャニョラ
チャニョラは気にせず話を続けているけど、ピタッと止まったようなAの後ろ姿

そうだよな、忘れるわけないよな
あんなに好きだったもんね
セフナの声もセフナの背中もセフナの温もりも

CH「え？誰がヌナ？」
間抜けなチェンの声
その声に少しだけ動くA

ゆっくりゆっくり振り向いて

ゆっくりゆっくり視線を上げる

俺越しにセフナを見て、なんとも言えない顔をして下唇を噛む

SE「ヌナ、ごめん
僕あの時、本当にごめん
ずっとずっと会いたかった」

そう言って、Aに近づくセフナ

『…私はもう、会いたくなかった』

そう言って教室から駆け出すA

追いかけなきゃ

そう思った俺より先に駆け出したのは、

チェンでもなく

チャニョラでもなく

俺でもテミナでもセフナでもなく

…ジョンイナだった