ひまわり 2 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:40 hit、合計:179,042 hit

episode52 ページ3

SEHUN SIDE

『あれ？ダメ？』
僕がAさんに釘付けになっている間に、もう一度彼女が聞いてきた

SE「ど！どうぞ！」
我に返って、慌ててその質問に答える

『ありがとうございます』
そう言って、僕の机の上からスルッと紙をとった
その時に見えた綺麗な手が、また僕の動機を早める

大変だ、ドキドキする
このままじゃ死んじゃいそう！
どうしよう、やばいじゃん
ヒョン達に言わなきゃ

なんて思って、すぐにベキョニヒョンに連絡を入れる

僕のなかなかの長文に、よかったじゃんの一言で返すベキョニヒョンはどうかと思うけど

それでも、今の僕にはそんな冷めた攻撃は効かない

＊

先生や代表の生徒の話なんてこれっぽっちも耳に入らないまま、委員会は終了した

初めて話すきっかけを作ってくれた割にさらっと返された紙とやる気だけはある意気地なしの僕じゃ
颯爽と教室を出て行くAさんを呼び止めることなんてできない

はぁー

誰にも聞こえないため息を吐いて、小さくなる背中を見つめる

すき

声に出さずに口を動かしてみる
伝わるはずなんてないのに

そう思っていたら、バッチリのタイミングでAさんが振り返る

え、なんで？！
最大限に目を見開いて、見ていた視線を逸らした

BK「セッフナー
迎えに来たよ」
教室のドアから聞こえる声

あ、いた

話すきっかけを作ってくれた割にさらっと返された紙とやる気だけはある意気地なしの僕じゃ呼び止められないAさんを

何の気なしに、呼び止められる人が

呼び止められてたいそうめんどくさそうなAさんを見て、申し訳ないなってなるけど

本心では、今日の僕はやっぱりついてるかもって思った