episode69 ページ20
BAEKHYUN SIDE
あの日を境にセフナは俺たちの前に現れることはなかった
それと同時にAが泣くのもあの日を境に見たことがない
セフナがいなくなってから、もぬけの殻みたいになったらどうしようだとか
俺なんかがセフナの代わりをできるだろうかとか
いろいろ考えて、夜が明けたけど
次の日学校に行くとケロっとした顔で昨日はごめんねと謝るAがいた
強がりと意地っ張りはどうやら健在らしい
今ぐらい甘えたって泣き倒したっていいのに
でもAが望まないなら俺も望まない
Aセフナのことには触れないなら、俺だってもう触れない
いつか帰ってくるかも、なんで期待だってもうしないってそんな暗黙の空気
大好きだったAの前を去ったセフナ
俺も初めて気づいたけど、Aだってお前が思っているよりずっとセフナが好きだったんだ
SE「ヒョン！バブルティーおごって？」
SE「ヒョンそんなんじゃ、背縮むよ」
SE「ヒョン歌上手いねー
ダンスは、うん、普通だけど」
思い返せば、生意気なマンネ
もう会えるかも分からないけど俺にとってはかわいい弟で
SE「ヌナ、大好きだよ」
SE「ヌーナー、こっち向いて？」
SE「僕、本当に本当にヌナが好きだよ」
SE「ベキョニヒョンとばっかり遊んでたら、僕怒るからね」
SE「ヌナは僕が大切にする」
思い返せば、甘いマンネ
Aにとっては特別で、大切で
そう言えば、今年の春は桜が少し遅れて咲いた
誰かを待っているみたいに、ゆっくりゆっくり花が咲く
ピンクが彩る春に、あの頃の私たちの温度が蘇る
セフナとAが出会ったあの春
もうあれから4度目の春
桜がどうやらゆっくりゆっくり咲いたらしい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 322人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
