ひまわり 2 (ページ17)

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episode66 ページ17

BAEKHYUN SIDE

2人はとっても仲が良くって、知らない間にお揃いの数珠なんてつけちゃって

たまにAを見れば嬉しそうに自分の左手につく桃色の数珠に触れていた

セフナが2年になって、俺たちが3年になった春に行われた文化祭
当然のごとく2人は手をつないで、幸せそうにいろんな出店を回ってた

セフナが笑えば、Aが笑って

Aが笑えば、セフナが笑う

直接言ったことはないけど、
2人はお似合いだなって羨ましいなってずっと俺は思ってた

＊

中学生最後の夏休み

例年より暑いその夏は僕にとって、
いや僕たちにとって忘れられない夏になった

今でも鮮明に覚えているのは、

蝉の声がうるさかったこと

とてもとても暑かったこと

電話越しのAの声が泣いていたこと

『ベク、どうしよう』

BK「ん？いきなりどした」
珍しくAからかかってた電話
確か口にアイスを詰め込みながら、その電話に出た

『セフナがいない』

BK「ん？どういうこと？」
いきなりの言葉に意味が分からない

『セフナが、いなくなっちゃった』

初めてここであの時の俺はAが泣いていることに気がついた

めったなことでは泣かないAが泣いていると分かった瞬間いてもたってもいられなくなって、俺は駆け出した

今どこ？

セフナの家の前。

そんな淡白な会話だけ交わして電話を切る

ただ事じゃないことぐらい、もうとっくに気付いていた