１８６話 ページ47
「おい、そのガキはなんだ」
やはり俺はここでも『不審なガキ』と認識されているのか。
だがこの時の俺は、そんなことよりもやりたいことがあった。
俺は座る彼の元に跳躍し、ここぞとばかりに言葉を畳み掛ける。
勿論霧の死炎で創りだしたカメラを手に携えて。
「名前、身長、体重、握力、筋力etc、ついでに写真を撮ってもいいだろうか！」
「おいなんなんだこいつは！」
俺の知るあの子よりガタイが良く、前髪を下しているXANXUSであろう彼。
殺気はビリビリと俺の肌を刺しているが、心細い時に同じ顔を見たせいかいやに心地いい。
だがそんなものなど気にも留めず、恍惚とした笑みを浮かべながら彼を見つめる。
額の傷が隠れ、ほんの少しだけ落ち着いたような雰囲気を持つ彼に成長を感じたからだ。
すると彼は一瞬で脇のホルスターから見慣れた銃――Xガンを抜いて俺の額に押し付ける。
ゴリ、と冷たい鉄の感触を額に感じた。
「てめぇ……」
腹の底から響くような低い声に思わず身震いする。
俺が度の過ぎた悪戯をした際に俺の知るあの子はこういった声を出していたからだ。
そして必ずと言っていいほど、デコピンかアイアンクロ―が俺を襲う。
だから条件反射で彼が発砲するより早く彼の後ろをとったのは、自然な流れといえるだろう。
挙動不審になりながらも無傷で玉座の背もたれにしがみつき、壁の銃痕を見つめている俺を、
その場にいたスクアーロとXANXUSは呆然と見ていた。
＊＊
スクアーロにとってXANXUSの銃の扱いは、彼の目でもやっと追える速さだ。
それでも追えぬことはなく、間一髪で避けられる。避けられない場合も多々あるが。
だが名も知らぬ一人の子供は、それよりも速く己のボスの背後をとったのだ。
スクアーロは戦慄した。
妙なガキと侮っていた奴が、自分が敵わないと付き従ってきたボスの攻撃を避けたのだから。
ただ避けたのであって反撃もなにもなかったが
もし奴を担ぎ上げた時に動かれていたら、と思うとぞっとしなかった。
いや、あのボスさんのことだぁ。容易く殺られるわけねぇよなぁ。
と、元来の鋼の精神で持ち直したが。
閑話休題。
「あ、危ないではないか。俺でなかったら死んでいたぞ……
額に風穴が開いた死体なぞ、このような部屋に似合うものか！」
思わず彼らに素で話してしまう。
背後から「ツッコむとこ違ぇだろーがぁ」というツッコミに関しては無視した。
と、常人なら気を失う程の膨大な殺気が俺に向いた。
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misyou.go2(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！常識がちょっとずれた夢主なんでそう言ってもらえてうれしいです！これからも頑張りますので("´∀｀)b (2017年3月31日 20時) (
レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - おぅ……夢主らしいツッコミだな……。ハラハラドキドキで読んでます。これからも楽しみにしてます！ (2017年3月31日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 桜さん» な、なんと貴方からの応援…！ これは本当頑張らねばなりませぬな！！ (2017年2月14日 18時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いよいよ原作未来編ですね！ ものすごく楽しみです！ 今からすでにワクワク状態ですｗ これからも更新応援してます。 (2017年2月14日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 出席番号・32番さん» おお！ありがとうございます！ (2017年1月8日 9時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：misyou.go2 | 作成日時：2016年9月15日 14時
