１６３話 ページ18
「うんうん、それでいいんだよ。
おっとそう言えばわしも言いたい事があった」
「えっと……何です、か？」
しばらくの間泣いて落ち着いてきたツナに9代目は口を開いた。
だが先程までの雰囲気とはまるで違い、温かな目で見つめている。
「はは、そんなに畏まらなくてもいいよ。
それに、わしの事は昔のように"おじいちゃん"と呼んでくれないかね？」
「っえ！？」
確かにツナは孫みたいな見た目と性格だが……
まさか、彼が『ジジイ』と言うからそう言われてみたいだけか。
「じゃあ……おじい、ちゃん？」
「ああ、ありがとう。本当はあの子にも言われてみたいんだがねぇ」
「やらんぞ」
「はっはっは、……どうだろうね」
俺は今はティモとなった老人と笑顔のまま応対する。
両者とも笑みを湛えてはいるが、目と雰囲気は別物だった。
「えっと、あの……おじいちゃん？紫苑さん？」
「…おお、すまなかった。つい、ね」
「はっはっは。奇遇だなぁ、俺もだ」
そのまま2人で笑いあった。
何故か守護者は怪訝にこちらを見つめ、ツナは何か恐ろしいものでも見たかのように震えている。
「あっはっはっは……お、そう言えば忘れていた。
そろそろ出るぞ。
明日は早いし、ヴァリアーのアジトに向かうからな。
しっかり休んでおけ」
そう言うとツナは嬉しそうに目を輝かせた。
会えるのが楽しみらしい、リング争奪戦の時のような恐怖は全くみえない。
ティモも微笑ましくそれを眺めている。
あの子が絡むと常識が通じない阿呆になるが、それでもようやく一人の父親となっていた。
ゆりかごも彼らから力と立場を取れば、ただの親子喧嘩に過ぎなかったのだからな。
中途半端にそれらが邪魔して、本音も言い合えなかったのだろう。
今は世間話をする間柄にまで発展している。
それが悔しくも微笑ましくもあるのは何故だろうか。
だがそれ以上に守護者の胃が心配だ。
この前調合して渡した胃薬がもう底をついたらしい……どれだけの心労をかけてんだ守護者に…
とりあえず、すれ違う時に懐に忍ばせておいたし当分は持つだろう。
いつか胃薬が主食になる気がしたのは杞憂であって欲しいが。
「ああ、ならこの近くのホテルへ行けばいい。
本当はここに泊まって欲しいが、今不安定な時期でもあるからね。
それに用心棒もいることだし、大丈夫だろう」
「はっ、任せとけ」
これでもある程度の信頼関係は築けているのだ。
安心しろよ、ティモッテオ。
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misyou.go2(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！常識がちょっとずれた夢主なんでそう言ってもらえてうれしいです！これからも頑張りますので("´∀｀)b (2017年3月31日 20時) (
レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - おぅ……夢主らしいツッコミだな……。ハラハラドキドキで読んでます。これからも楽しみにしてます！ (2017年3月31日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 桜さん» な、なんと貴方からの応援…！ これは本当頑張らねばなりませぬな！！ (2017年2月14日 18時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いよいよ原作未来編ですね！ ものすごく楽しみです！ 今からすでにワクワク状態ですｗ これからも更新応援してます。 (2017年2月14日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 出席番号・32番さん» おお！ありがとうございます！ (2017年1月8日 9時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：misyou.go2 | 作成日時：2016年9月15日 14時
