１５９話 ページ14
「うわぁ…」
ツナが驚愕しているのは窓ガラスまでもが"黒"なリムジン。
運転手と座席の間には防音性抜群の仕切りがある為、ここからの会話は聞こえない。
集団を好まない恭弥は早速、後部座席で寝ている。
「大丈夫ですよ10代目！あれくらい後々は10や100、余裕で所持できるようになりますから！」
「益々大丈夫じゃなくなったよ……ああ、緊張してきた」
獄寺隼人がフォローではないフォローで無自覚の追い打ちをかけ、益々体を強張らせた。
「安心しろ。奴が粗相をした場合は遠慮なく殺れ」
「……全然安心できません」
そうなのか？
あの子の事になると世界征服にまで意気揚々と乗り出しかねん奴には
灸をすえた方が良いというのに……踵落とし一発ほど。
XANXUSが"嘘"や"偽り"が大嫌いな事にようやく気づいたティモの奴、
あらゆる意味で自分に正直になりやがって。
それを鬱陶しがりながらも満更でもない彼も彼なのだが。
まあ、XANXUSが幸せならそれでいいが……はあ、
「さあ、見えてきたぜ」
襲撃対策の防弾スモークガラス越しに見えて来た城に、彼らから感嘆の声が漏れる。
確かにボンゴレ本部はなかなかの大きさだ。
ヴァリアーアジトは雰囲気のせいでおどろおどろしい……アレもわんさかいる。
丘の上に見えるボンゴレ城、基ボンゴレ本部の門前の両脇には、
如何にも！なスーツにサングラス姿の屈強な男達が仁王立ちしていた。
風貌や性格から恐らく不良の絶好のカモだっただろうツナは、そりゃもう盛大に怯えている。
獄寺隼人はそんなツナにアタフタしながらも落ち着かせ、山本武は朗らかに笑っている。
ランボやクローム髑髏はそんな彼らを心配そうに見つめ、
笹川了平や恭弥は強い者と出会えると目を輝かせるか獰猛にギラつかせる。
骸はマフィア風情と幻覚で姿を消していた。
それでもクローム髑髏の後ろに気配があるのは愛嬌…なのだろうか。
ビアンキが抱えるリボーンを先頭とし、ティモのいる執務室にぞろぞろと向かう。
ツナはすれ違う度に一礼する使用人や下っ端に尻込みしていた。
今は仕方ないとしても、次第に慣れていかせないといけんな。
「オイ、着いたぞ。そろそろ準備しとけ」
ビアンキの腕から降り立ったリボーンの声で皆が同時に一際大きく、威厳のある扉を見る。
そうこうしている内についに9代目―ティモッテオのいる執務室に到着したのだ。
「入るぞ」
「ああ、いいよ」
リボーンが、重厚な扉を開けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
misyou.go2(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！常識がちょっとずれた夢主なんでそう言ってもらえてうれしいです！これからも頑張りますので("´∀｀)b (2017年3月31日 20時) (
レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - おぅ……夢主らしいツッコミだな……。ハラハラドキドキで読んでます。これからも楽しみにしてます！ (2017年3月31日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 桜さん» な、なんと貴方からの応援…！ これは本当頑張らねばなりませぬな！！ (2017年2月14日 18時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いよいよ原作未来編ですね！ ものすごく楽しみです！ 今からすでにワクワク状態ですｗ これからも更新応援してます。 (2017年2月14日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 出席番号・32番さん» おお！ありがとうございます！ (2017年1月8日 9時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：misyou.go2 | 作成日時：2016年9月15日 14時
