１５７話 ページ11
「――で、あいつらがイタリアに来んのか」
下っ端との共同調理場ではなく、ほぼルッスが占領していた幹部専用の調理場で
簡易的な牛ヒレ肉のタリアータを作り、彼の元へ持って行った。
寝起きでも食欲は群を抜いている彼は、黙々と食べていく。
何も言わなくても、彼は不味いものは不味いというどころか顔面に投げる人間で、
皿から料理が減っていくのを見るのはとても嬉しい。
食事が一段落ついた所で、彼が話をきりだした。
「それが、全員が炎を灯せるレベルにまで覚悟を決めていてな。
ツナも継ぐと決めたらしくて、なら今から少しでも体験させた方が良いだろう？」
「……殺しをか？」
「いやいや！書類とかをさせるに決まってるだろ、何いきなり引きずり込もうとしている！？」
流石、元々殺しに耐性があった人間だ……常識自体が色々と欠落してる。
まぁ俺も常識なんて言えたモンではないが。
「マフィアだからな」
「はあ……まあ、彼らが来てから本題について見極めればいいか」
「……気づいてやがったか」
「勿論。愛しい息子の事にいつも気配ってるからな」
元々ヴァリアー幹部達はそこまでツナ達に憎悪を抱いてない。
スクも山本武が持つ剣の才に同じ剣士として比較的仲は良好で、
ルッスは笹川了平の肉体に惚れこんでおり、その方向での危険はあるが…大丈夫、か？
マーモンやベルは興味はあまり持たんが邪見にもしないだろう。
レヴィはXANXUSを負かしたツナと『電撃皮膚』を持つランボを心底嫌っていたが……どーだろ。
彼自身も今では憎しみはほとんど薄れてる。
だけどそれは《怒り》が薄れた訳では無くて……薄皮で包んだかのように隠している。
一応、ティモにも連絡はしておいた。
朗らかに「そうかい」と笑うそいつが、
XANXUSが絡むと狂信的なまでのバカ親になるとは誰が考えたのだろうか。
守護者達に調合した胃薬を渡したら、感極まりながら号泣して、驚いたのは記憶に新しい。
そのおかげで比較的良好な関係を築けたから結果オーライ……なのか？
「いつだ」
「ふむ。……準備とか含めて、一週間後だな」
「そうか」
彼にとって、ツナは地位も立場も何もかもが関係なく接せる、云わば「友」に値する者だ。
スクも立場なんて気にしないが任務時には上下関係が即座に分かる関係であり、
ツナのような人種はとても珍しく、同時に心を許せるのだろう。
彼の、家族でも恋人でも仲間でも部下でもない新しい関係は、未だ続いている。
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misyou.go2(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！常識がちょっとずれた夢主なんでそう言ってもらえてうれしいです！これからも頑張りますので("´∀｀)b (2017年3月31日 20時) (
レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - おぅ……夢主らしいツッコミだな……。ハラハラドキドキで読んでます。これからも楽しみにしてます！ (2017年3月31日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 桜さん» な、なんと貴方からの応援…！ これは本当頑張らねばなりませぬな！！ (2017年2月14日 18時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いよいよ原作未来編ですね！ ものすごく楽しみです！ 今からすでにワクワク状態ですｗ これからも更新応援してます。 (2017年2月14日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 出席番号・32番さん» おお！ありがとうございます！ (2017年1月8日 9時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：misyou.go2 | 作成日時：2016年9月15日 14時
