不機嫌な彼を攻略するには２ (ページ22)

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第３回！寝たら"即帰宅"の旅！④ ページ22

としみつsaid

しばゆーとゆめまると3人でギャンギャン騒いでたら、Aが俺の袖を引っ張ってきた。

『けんか、しないで…』

と「喧嘩じゃないんよ、これは。
俺がこの部屋の治安を正してんの。」

し「ここは無法地帯だ！」

ゆ「やりたい放題じゃ！」

し「行くぞゆめまる！」

眠気が覚めたのか、2人はどこかへ行ってしまった。

『行っちゃった…』

と「はぁ、眠さで頭おかしくなってる男どもとAが同じところで過ごしてんの、気が気じゃないんだけど。」

『としみつくん、わたしと一緒にいるの、嫌ですか…？』

あぁ、そんなうるうるした目で見つめないで。

俺だって頭おかしくなってんだから。

ダメだって分かってるのにAに手出したくてしょうがない。

と「心配なの。
メンバーとはいえ男だし。
何されるかわかんないんだよ。
そういう危機感ないでしょ？」

『ごめん、なさい…
でも、としみつくん一緒にいてくれるから…
だから安心できるんです…』

そう言ってぎゅっと抱きついてきた。

Aの甘い匂いが鼻を掠める。

こっちは動かない頭で必死に理性保ってるっていうのに。

と「今、そういうの、勘弁して…笑」

『え…？』

と「ちょっと、離れて欲しい。」

分かりやすく傷ついた顔。

あー、伝え方ミスったわ…

寝てないせいで、上手い言葉が出てこない。

と「あー、えっと、そうじゃなくて…
俺さ、今めちゃくちゃ眠いのね。
んで、頭働かないのよ。」

Aの上にはてなマークが見える。

と「えっと、だからさ、目の前であんまり可愛いことされると、撮影中なのに理性効かなくなる。
今俺、Aに手出したくて堪んない。」

『っ……ご、ごめんなさい！』

と「だからさ、そういうのはこの旅終わったあとに取っておいてよ。」

『あのっ…この旅終わったら、私、としみつくんのこと、いっぱい癒してあげたい…
だから、がんばってね……！』

そう言い残して、部屋を出て行った。

Aの言葉に応えて最後の一人まで残りたいって気持ちと、今すぐ旅を終わらせてAに癒してもらいたいって気持ちが俺の中で戦ってる。

いっぱい癒してあげたいって何してくれんの…

頑張ったらどんなご褒美が待ってんの…

さっきまでぼーっとして空っぽだった頭の中は、もうAのことでいっぱい。

はぁ、ほんと単純だわ…笑