守りたい ページ6
としみつsaid
『今日仕事がんばりすぎちゃって、気づいたらもうバスの時間終わってたの。
それで、歩いて駅まで行こうと思って…
そしたら……っ…』
と「ゆっくりでいいよ。」
『ん……
そしたらね…急に腕掴まれて……口も押さえられた…』
俺の背中に回してる手にぎゅっと力が入った。
怖いのに頑張って話そうとしてくれてる。
『ブラウス…捲られて……触られて…気持ち悪くて……泣』
Aがこんな怖い思いしてた時に呑気に部屋にいた自分に嫌気がさす。
『そこで…てっちゃんがきてくれたの……』
と「そっか。
話してくれてありがとう。」
『としみつくん…』
と「ん?」
『わたしのこと、きらいにならないで……泣』
こんなに弱った姿、初めて見た。
今にも壊れてしまいそうで。
と「なんで俺がAのこと嫌いになる?」
『だって…私がちゃんと気をつけなかったせいで……さわられちゃった…泣』
と「A。
そういうこと考えないで。
Aのせいじゃないし、俺がそんなことで嫌いになるような男だと思ってんの?
どんだけ好きか知ってる?
俺の気持ち、伝わってない?」
泣きながら頭を振るA。
と「もし今、俺に嫌われるのが怖くて泣いてるなら、そんなことで泣かなくていい。
俺がAのこと嫌いになんてなるわけないから。」
『ん……ありがと…だいすき……』
頭を優しく撫でてると、少し落ち着いてきたよう。
と「なぁ、A。
しばらく俺ん家に住みな?
家帰るの怖いだろ?」
『…でも……としみつくん、忙しいし…』
と「てか、俺がAにいて欲しいの。
な?」
『いい、の…?』
と「うん、俺が一緒にいるから心配すんな。」
『ありがと…泣』
その後ソファではしばらくいろんな話をしてたけど、泣き疲れたのか、俺の方に頭を乗せて眠ってしまったA。
頬には涙の跡が見える。
Aのこと、本気で守りたい。
怖い思いしないように、安心できるように、側にいてやりたいと心から思った。
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作者名:mimi | 作成日時:2021年8月28日 23時