470話 ページ20
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「あれ凛月くんじゃない!?」
「凛月くんの隣って…!」
「もしかしてあの子!?」
ショッピングモールに入る前から、私は既に色んな人達から注目を浴びていた
りっちゃんは察したのか、私に一声かけて立ち去った
「ライブ、応援してるからね♪」
「う、うん!ありがとう…♪」
りっちゃんと別れると、私は着替え室にこっそり向かった
こ、怖い…!
あんなに沢山の人の前で歌ったことないし、それに私コミュ障だから知られてる人に見られるの怖い!
ネットって凄いなぁ…
ちょっと泣きそうになっちゃった
「Aちゃん!お客さん凄い数だね!!」
「う、うん…あはは、どうしよう。あんずちゃん〜…慰めて〜…」
「よしよし。怖いよね」
「うぅ…でもこれは覚悟を決めるため…!」
りっちゃんにいつまでも面倒見てもらってたらいけないことぐらい分かってる
もしかしたら私のせいで炎上するかもしれない
私のせいで、りっちゃんまで叩かれるかも
そう思うと不安で不安で、昨日は夜も眠れなかった
「ほ、本当に大丈夫?リボン解けない?」
「大丈夫!自分を信じて行っておいで。私も舞台袖から応援してるよ…♪」
「あんずちゃん〜!」
「わっ!?あはは!Aちゃんは可愛いなぁ〜♪」
最近言われなかった「可愛い」に、私は今どれだけ救われたかな
可愛いがこんなに素敵な褒め言葉だったなんて…!
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月31日 6時