ひとつだけ命令できるそうです ページ11
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｢決めた。俺様は下だ｣
｢いいのか。下向いて生きる人生で｣
｢人生は上だけ見てても足元すくわれるだけなんだよ｣
｢いくぞ…｣
｢っ…｣
な、なんやこれ…
｢あっちむいて…ほい！｣
｢よっしゃあああぁぁ！！！！！俺様の勝ちだ！！！｣
｢あの大神が下！？くそおおおぉぉ！！！！！｣
なんでこの人たち、あっち向いてホイでそんな盛り上がってるん！？
おれが教室に戻ってくると、大神くんと衣更くんが心理戦しとった
｢あら？みかちゃんおかえり〜♪｣
｢ただいま…なるちゃん、これ何しとるん？｣
｢上と下だけのあっち向いてホイよォ。勝った人は負けた人にひとつだけ命令できるの…♪｣
｢な、なるほど…｣
めちゃくちゃ喜んどるし、大神くんはそんなに衣更くんに命令したいことあったんやろか
今気づいたけど、あのゆっくんが鼻眼鏡かけとんのも命令なんやろか…←
｢俺様の近くで金輪際叫ぶな！毎日毎日うるせぇんだよ！！｣
｢はあぁ！？そんなのできる訳ねぇだろ！！！｣
｢それぐらいできるだろ！てめぇは赤ちゃんか！｣
確かに委員長、最近毎日騒いどるもんな
Aちゃんに愛を叫んでるだけやし、おれは好きなんやな〜としか思ってへんけど
大神くんの席は衣更くんの前やから、余計うるさいんかなぁ？
｢はぁ…はぁ…｣
｢あ、記憶しりとりで負けたAが帰ってきた｣
｢鳴上さん、酷い…私が何回食べるか悩んだことか…｣
｢買ってきてくれたのね！や〜ん美味しそう…♪｣
記憶しりとりって、なるちゃんがめっちゃ得意なやつやん
なるちゃん、クレープ好きのAちゃんにクレープ買わせたんか…
｢鳴上さんってなかなか極悪非道なことするんだね｣
｢そこまで言われるのォ！？｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2020年3月9日 13時
