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3848話 ページ48
✩
｢(えっと、これを…こうしたら良いのかな…)｣
自慢じゃないけど
いややっぱり自慢させて
私は賢かった
｢…よし。できた｣
『なっ！？扉が開かないぞ！』
『誰かがハッキングしたのかも…急いでこっちも対策を練らないと！衣更くん、そのパソコン貸して！』
｢…無駄だよ｣
もうその頃には、私は眠ってるから
ほんの少し時間を稼げればいい
｢…れいちゃん｣
私はれいちゃんの顔を見た
人の寝顔を見るのって、少し抵抗があるっていうか…罪悪感があるんだけど
もう二度と、本物の顔を拝めないだろうから
｢…ん｣
｢…｣
軽く口付けをして、私はつい笑ってしまった
｢ぷっ…あははっ！やり残したことはできたけど、やっぱり…起きててほしかったな…｣
｢…｣
｢もう、悔いはないや｣
私を必要としてくれた人は、もう先にいっちゃったから
こんな現実、クソ喰らえだ
｢おい！！A！朔間先輩！いるんだろ！？｣
｢…｣
｢何しようとしてるのか分かんないけど、ここを開けて！良くないことを考えてるのは分かってるんだぞ！｣
｢スバルくん｣
｢…！？この声、A！？｣
カメラで見えてたし、そこにいるのがスバルくんだけってことも知ってた
｢みんなのこと、Trickstarのこと…あんずちゃんのこと、大切にしてね｣
｢な、何を言ってんの…？A…？｣
｢結構、楽しかったよ…ありがとう｣
｢A！！｣
私は死なないといけなかった
それを望んだのは皆だから
｢もう…止まれないやぁ｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2023年4月16日 19時
