3666話 ページ16
✩✩
｢は〜い…衣更さん？｣
｢久しぶりだな、莉奈ちゃん。お母さんいるか？｣
｢はい。中に入ってください｣
｢ありがとな！お邪魔します…♪｣
最近は色んなアイドルが家にやって来る
多分、事情を知ってる人たちなんだろうな
｢あ、あの！｣
｢ん？なんだ？｣
｢助けてください…お願いします｣
それを利用して、私は色んなアイドルにお願いした
｢＿＿っていう夢を見たんです。その、信じてもらえないかもしれないけど…｣
｢…いいや。俺は信じるよ｣
｢え？｣
｢Aも凛月も、昔似たようなことをよく言ってたんだ。だから信じられる｣
お母さんの今までの言動が、今になって生きてる
私は何となく感動を覚えた
｢それに、莉奈ちゃんだからってのもあるぞ｣
｢私だから…？｣
｢君は昔から、まっすぐな子だったからな。何かに熱中して、周りが見えなくなる癖もあるけど♪｣
｢うっ…衣更さんはよく見てますね｣
｢あはは。もう、真緒のお兄さんって呼んでくれないんだな｣
ま…衣更さんは、昔から結構家に来てくれてたから覚えてるし、慕ってる
この歳で、お兄さんとか言えないし…
それに今は別の事務所、つまり敵なんだから
｢分かった。莉奈ちゃんのお願いだし、俺も頑張らないとな♪｣
｢…ありがとうございます｣
本当は、お父さんがあんずさんとしてたことも知ってる
その光景は17になった今でも忘れられない
たまに…なんでか誰かの夢を見る
それは本当にあったことで、昔や未来の夢だったりする
｢よろしくお願いします｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年11月8日 19時
