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更衣室のドアをあけ小走りで出入口のところに向かう。
「あら、Aちゃん遅かったわね」
机を拭いている店長に声をかけられる
『あっ店長すいません!』
ばっ、と頭を下げると
「いいの!いいの!今日は帰っていいっていったの私だしね(笑)
あ、フジくんならいまトイレに行ってるわよ」
あ、と声にだす。
確かフジと一緒に帰るんだったんだ、
すっかり忘れてたな、なんて思うもほんとは2人で帰るなんて約束もしてないんだけどな…
どうしよう…なんて思いつつも、ふと、外を見ると店の前に赤色をした髪が目立っている後ろ姿を見つけた。
キヨさんの後ろ姿を見ただけでドキリ、と胸が高なった。
だめだめ、キヨさんなんて好きじゃないんだから!!
そう頭で思い込みぶんぶんと首を降る
私の行動をみた店長がふと外に目をやる。
「あれ、あれって新しい彼氏くん、…あ!もしかしてAちゃん彼氏くんと帰る約束してたの?!!」
『え、』
「ごめんなさいね!気が付かなくて、いいわ!はやく彼氏くんのもとに行ってあげなさい!!フジくんは私が送るから安心して!」
『え、あ、その、』
店長に圧倒され、ドアまでぐいぐいと背中をおせれる。
あれ、なんかこれデシャヴかな、?
ガチャっとドアを開けられ外に出される。
「じゃあフジくんは私が責任をもって送りとどけるわね!」
『は、はぁっ、…?』
それじゃあまた明日ね!なんて言い店長はドアをしめる。
これ私追い出されたのかな、?
そんなことを思いつつ呆然と店を見ていると、ぽん、と肩を叩かれた。
『っ、ひゃぁっ!!?』
「っ、ぅお、って何だよ、いきなり声だすなよ」
バッと振り向くと私の声で驚いたのかすこしびびっているキヨさんがいた。
『な、んだ、キヨさんか、』
「なんだじゃねーわ。おせぇんだよ、待ちくたびれたわ。」
はぁ、とため息をつくキヨさん
『ご、ごめん、なさい?』
謝るとぴんっ、とデコピンをされる
「仕方ねぇな。ほら、帰るぞ。」
そう言い右手をだしてくるキヨさん
『っ、』
左手をキヨさんの手にのせる。
私が手をのせたことを確認したキヨさんは笑って手を握り、
「よし、帰るか」
と言った。
その一つ一つの行動にうるさく胸がなる。
好きなんかじゃない。キヨさんを好きになっちゃいけないの。
そう、心に言い聞かせた。
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せなみーる - 山田さん色んなとこで失踪してて泣きそうですうううт · т いつでもいいので、帰ってくるのを楽しみに待ってますからね、、!!がんばってくださいT ˙̫ T❤ (2023年4月9日 13時) (レス) @page30 id: 1726f385c7 (このIDを非表示/違反報告)
チト(プロフ) - すごい面白くて一気読みしちゃいました!更新待ってます!!無理ない程度に頑張ってください!!!! (2021年4月18日 0時) (レス) id: 38bd7332d8 (このIDを非表示/違反報告)
れれれ - 続きがめちゃくちゃ気になります!!更新されるの待ってます! (2020年6月10日 23時) (レス) id: cfd5ca0e76 (このIDを非表示/違反報告)
さらみ - めちゃくちゃ続き気になります! 更新がんばってください! (2019年8月12日 22時) (レス) id: dcb0c0162d (このIDを非表示/違反報告)
kinoko78banana(プロフ) - 続き気になります!待ってます (2019年5月24日 13時) (レス) id: 57fff001ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山田。 x他1人 | 作成日時:2016年8月28日 6時