【キ．ヨ】 レ ン タ ル 彼 氏 始 め ま し た 【実．況．者】

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『…おまたせしました』





運んできたコーヒーをフジの目の前におく




店長はカウンターから心配そうにこちらを見てくる





フジはありがとう。と言うとまた、あの優しい笑顔で微笑んだ。


私は、なんでここに来たりなんかしたの、なんて言いたい気持ちを抑えて『しつれいします』と言い戻ろうとすると、






「ぁっ、まって、」







また、腕を捕まれる





ふー、と息を吐いてからフジの方を向く






『…なんでしょうか』






そう聞くとフジは「その、」ともごもごと口をうごかしてからぱっ、と下を俯いた






ほんとに、なんだって言うの、






「あ、のね、」






そう言うとフジは顔を上げて目を見て話しだした





「その、今度2人で会わないかな、？」


「話したいこととかあるし」





「だめ、かな？」







フジが掴んでいた腕をゆっくりと離す






そんな悲しそうな顔されたら、何も言えなくなるじゃない、







『…いつ、？』




「え、?!」





いいの？なんて言い嬉しそうに笑顔になるフジ



…犬かなにかなのかな？






尻尾をぶんぶんとふり喜んでいるようにみえるフジにふふっ、と笑ってしまった




フジは少し恥ずかしそうに顔を赤らめてから笑顔で「つい嬉しくなっちゃって」と言った









．









「えっと…じゃあ、24日とかどうかな？」




予定を確認したフジが手帳を見ながらそう言った





24日、キヨさんと出かける日だ、





『あ、…そ、の日はもう予定がはいってるんだよね…』





そう言うとフジは顔色を暗くしてから「…そうなんだ 」と呟いた





「…そっか、じゃあ、また空いてる日電話するね！」





ぱっと表情を変えて笑顔でそう言うフジ









．









さっきの顔、すこし怖いな、なんて、



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