19 ページ20
*
『な、んでここに、』
「…だからお前迎えに来たつってんだろ、つか、」
なんでお前泣いてんの、と聞くと荒々しく涙を拭いてくるキヨさん
『っ、これは、』
ぱっ、とキヨさんから距離をとり顔を隠す
「Aちゃんお待たせ〜、ってあら?」
鍵をしめ終えた店長が駆け足で私たちのもとに来た
『て、店長』と呟くと、距離をとったはずのキヨさんにぐいっと肩を掴まれ引っ張られたかと思うとまたキヨさんの近くによせられた
「お前が泣かせたの?Aのこと」
そう聞くキヨさんは店長のことをじっ、と睨んでいる
「あら、?あらあらあらあら、まぁ!!!」
そう叫ぶ店長。
どこかデジャヴを感じる
ぱたぱたとキヨさんに近づくとキヨさんの首元をすんすんと匂う
「っ、なにして、」
ばっ、と離れようとしたキヨさんをがっちりと抱きしめる店長
背の高いキヨさんもさすがに190cmもする店長に抱きしめられると逃げられないらしい
「やっぱり!」
と声を上げとびきりの笑顔で顔を上げると両手で口もとを隠しなんとも乙女な反応を見せる
「この人が新しい彼氏さんなのね!!」
そう笑顔でいう店長は私をも巻き込みキヨさん私店長、暑苦しいなかなぜか外で抱き合った
.
.
.
「なんだあの人、」
首元をさすりながら歩くキヨさん
いきなり首元匂ってくるし抱きついてくるし、とぶつくさと文句をたれている
『悪い人じゃないんだけどね…』
ははっ、と笑うとキヨさんは「それは何となくわかる、」と呟いた
あのあと「後は若いおふたりさんで、ね?」とウィンクをして上機嫌な店長は帰っていった
ほんと何だったんだろ、
『てかキヨさん迎えに来るなんてなんでいきなり、』
「…なんとなくだよ」
キヨさんはふいっ、とそっぽを向いた
まずなんで私のバイト先知ってんだろ、なんて疑問に思いつつ夜道を歩く
「…いいから帰るぞ」
乱暴に手をつながれる
『…彼氏っぽいことやめてくださいよ、』
「仮でもいまは彼氏だろーが」
それもそうだ、と呟きキヨさんと顔を見合わせ笑い合う
なんだ、全然普通の人じゃん
「つか俺はお前惚れささなきゃなんねーんだからこういうことするのは普通なんだよ」
「はやく帰るぞA」といい笑うキヨさん
不覚にもキュンとした、なんて、ね?
*
1467人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せなみーる - 山田さん色んなとこで失踪してて泣きそうですうううт · т いつでもいいので、帰ってくるのを楽しみに待ってますからね、、!!がんばってくださいT ˙̫ T❤ (2023年4月9日 13時) (レス) @page30 id: 1726f385c7 (このIDを非表示/違反報告)
チト(プロフ) - すごい面白くて一気読みしちゃいました!更新待ってます!!無理ない程度に頑張ってください!!!! (2021年4月18日 0時) (レス) id: 38bd7332d8 (このIDを非表示/違反報告)
れれれ - 続きがめちゃくちゃ気になります!!更新されるの待ってます! (2020年6月10日 23時) (レス) id: cfd5ca0e76 (このIDを非表示/違反報告)
さらみ - めちゃくちゃ続き気になります! 更新がんばってください! (2019年8月12日 22時) (レス) id: dcb0c0162d (このIDを非表示/違反報告)
kinoko78banana(プロフ) - 続き気になります!待ってます (2019年5月24日 13時) (レス) id: 57fff001ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:山田。 x他1人 | 作成日時:2016年8月28日 6時