【キ．ヨ】 レ ン タ ル 彼 氏 始 め ま し た 【実．況．者】

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『、ふゎぁっ…』




大きな欠伸をしながら開店前の掃除をする




「こらこらっレディなんだから大きな欠伸しないのっ！」





店長が頭をこつん、と小突いてきた




私のバイト先の店長は、なんというか、男の人なのだが心は女の人、というか、
いわゆるオネェって奴だ。


ぱっと見、オネェだって分かんないし、すっごいイケメンだからこのカフェに来る女の人大体が店長のファン(?)だ。




イケメンなのに勿体ないなぁ、なんて思いながら『すいませーん』と言ってからまた掃除に取り掛かろうとすると




「あら？、あらあらあらあら、まぁっ！」



手で口元を隠しながらにやにや顔で近付いてくる店長




『…なんですか？』




ほうきを構えて店長と向き合うと危ないからやめなさいっ！とほうきを取り上げられてしまった





「Aちゃんやっだぁ、フジくん以外の男の人の匂いがするんだけど〜」




そう言ってすんすん、と首元を匂ってくる




新しい男できたなぁ〜？なんて言いながら両方の人差し指でつついてくる店長





なんで匂いでわかるのこの人、という気持ちと同時にそう言えばフジがバイト先に来た時もフジに抱きついて匂い嗅いでたなぁ、とおもった

てか匂いでわかるとかこの人犬かなんかかな？





『…そんなにキヨさんの匂いするかなぁ？』




すんすんと自分の腕とかを匂ってみる



「やっぱり！あたらしい男なのね！そうなのねAちゃんっ！！」



それとも浮気っ?!なんて叫びながら私の肩を掴み揺すってくる店長




てかキヨさんの匂いがつくようなことなんてしてないのにな、と思いつつ店長のことを無視する



昨日は夜ねる時にキヨさんをソファで寝させようとしたら、「なんで俺がソファーなんだよ」って言って無理やりベッドにはいってきて一緒に寝ただけだ。


元々昔から彼氏はいたからそういうのでは緊張とかしなかったけどその後の「お前そっちよれよ」とかの言い合いでねるのが遅くなってしまった





『やっぱ、シングルベッドに2人はきついなぁ、』




ふゎぁっ、と欠伸をしてから伸びをする。

キヨさんは私が起きた時はまだ寝てたけど朝からバイトの私は寝不足だ。



「い、いつからそんなふしだらな女になっちゃったの？！」




そんなことを言いまたがくんがくんっと肩を揺すってくる店長



いつまで私が浮気してるって勘違いしてんのこの人。





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