【キ．ヨ】 レ ン タ ル 彼 氏 始 め ま し た 【実．況．者】

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こんこん



昨日来た同じ時間帯にビルの2階に上がって

昨日見たあのドアをノックする





『あの、(人1)です、』





そう呼びかけるも誰も出てこない





昨日来てねっていったのそっちだよね？





その後も何回かノックしてみるが出てくる気配はない




私は痺れを切らしてドアノブに手をまわしかけたとき、がちゃり、と音が鳴りドアが開いた





「ふぁゎ…、おっすー、」






大欠伸をしながら眠たそうに言うキヨさんは、昨日のだっさい青ジャージとは違いすごくおしゃれな格好ででてきた






「…なにみてんだよ」






『え、あ、いや、おしゃれだなと思いまして』





そう言うとキヨさんは「当たり前だろ」と言いながら階段をおりだした



どこから来てるのその自信。





『あ、キヨさんちょっと待ってください、』


「あ？」





下におりていくキヨさんをとめてからドアから顔をのぞかせて『レトルトさんいますか？』と言う





ソファーに座りテレビを見ていた牛沢さんが私に気づいた



「よぉ、Aちゃん」



『どうも牛沢さん、あの、レトルトさんいますか？』




そう聞くと牛沢さんは「レトルトー」と叫びながら奥の部屋に入って行った







．







「んー…だれー、」




しばらくすると寝間着をきたレトルトさんが眠たそうに欠伸しながらでてきた





『あ、レトルトさんおはようございます、』




ぺこりとお辞儀をすると「お！Aちゃん！」と叫び小走りで走ってきた




「おはよーさん。どしたん？キヨくんなら行ったはずやけど」




『あ、キヨさんはいます。あの、レンタル料っていくらですか？』




財布をとりだして聞くとレトルトさんはきょとんとした顔で言った




「レンタル料はレンタルが終わったあとに決めるから払うんもレンタルが終わったあとでええんよ？」




終わったあとにきめるって、代金は決まってないってこと？




『え、それって誰が決める』




決めるんですか？と聞く前に腕を引かれて言葉がつまった




「…おっせぇ、」





痺れを切らしたキヨさんがそう言った





「キヨくん自分は時間にルーズやのに人の事になると短気になるよなぁ」




ため息をつくレトルトさんは「それじゃあ１ヶ月たのしんで」といいひらひらと手を振った




「ほら、行くぞ」



『え、ちょ、まってくださいよ、』




私はキヨさんにひっぱられてビルの下に下りていった



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