351.２つの声 ページ2
＜ベッキョン＞
「…本当に、俺で、いいの…？」
ここにきて、日和る俺。
いいん、だよな…？この感じは、Aも受け入れてくれてるみたいだし…。
でも、Aの表情が。
「いい、ですよ…」
なんだか少し、暗い気がして。
そして、
『なんで、言ってくれなかったの』
頭の中の、その声が、うるさい。
「いいですよ、ベッキョニオッパ…」
Aの胸にある俺の手を、Aが掴んでそう言う。
…うん、いい、よな…。
何より、俺が…Aを、抱きたい、わけだし…。
気を取り直して、目線をまた下に戻す。
「これ…」
「オッパに…買ってもらった、やつです…」
最初にAと出かけたショッピングモールで買ってあげた下着。
…今考えると、付き合ってもない、ましてや出会ってそんなに経ってない女の子に、下着買ってあげるとか、マジで意味わからないんだけど。
でも、買ってあげてよかった。可愛いAちゃんにぴったりで、似合ってる。
「似合ってる」
そう言うと、Aが顔を真っ赤にするから、もう理性を忘れて抱き潰したくなるけど…ゆっくり、ね。
胸を揉みながら、首筋に顔を埋めて、小さく、ちゅっちゅっ、とキスをする。
そして背中に手を回すと、察しの良いAちゃんは背中を浮かせてくれるから、その隙にホックを外して。
ブラを取って、露わになった突起に、口付ける。
「んっ…」
小さく可愛い声を出すA。
それが可愛くて、反対側も指で弾いたりして。
「ぁっ…」
「いいよ、声出して…聞かせて」
「んあっ…」
少し大きくなった声に、興奮する…
『自分だけ、幸せになるつもり？』
比例して無駄に大きくなった、頭の中に響く声。
それを打ち消すように、よりキツく突起を吸って。
「あぁっ…‼︎」
そのAの可愛い声で、上書きしようとする。
やがて、Aが脚を擦り寄せていることに気付いて、下に手を伸ばす。
下着の中に手を入れて、中心を撫でると濡れていて、安心する。
軽くツプッと指を入れると、Aの顔が歪んだ。
「怖い？」
「だい、じょうぶ…」
「嫌だったら、言ってね」
そう言いながら、指に付いたぬるぬるで、少し上の突起を撫でる。
『人を騙して自分だけ幸せになるなんて』
…うるさい。
「あぁっ‼︎べっきょに、おっぱっ…‼︎」
俺は、このAの甘い声だけ、聞いてたいんだ。
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作者名：LUKE | 作成日時：2022年12月15日 3時
