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自分の言った一言で顔を真っ赤に染める目の前の彼女を見て、初めて会った時には思わなかった感情が芽生えていることに気づいた。
彼女⸺Aとの出会いは特殊中の特殊と言っても過言ではないと思う。
いつも通り仕事を終えて帰宅してやることを終わらせてベッドに入ったまではいつもと同じ。違うのはここから。まず、いつも見る夢の感覚とは違った違和感がある空間?にいた。
「……なんか夢なのに感覚がリアルなんだけど、」
「……夢ってこんなに感覚リアルなことある?」
「「ん?」」
待って。今明らかに俺以外の声がしたんだけど。
声が聞こえた方を向いたら目を丸くした女の子がいた。
「…誰ですか?」
「……」
とりあえず問いかけてみたけど状況が飲み込めていないのか返答はない。パッと見た感じだと年下っぽい。下手したら未成年ってこともある。
「……私?」
「あなた以外人がいないのでそういうことになりますね…」
「確かにそうですね…
「俺は渡辺航平って言います。周りからはこうちゃんって呼ばれてます」
「そうなんですね…」
なんか変な自己紹介をしてしまった感が否めないがこんな状況でまともに思考が働くわけがない。幸いにも江面さんは気にしてなさそうだしこのままスルーする方向でいこう。
「最近の夢ってこんなにリアルなんですね…」
「そうですね。いつもはこんなに話してる時とか感覚がぼやっとしてるんですけど、今は現実みたいに感覚がはっきりしてる」
「不思議なこともあるもんですね」
「でもまぁ起きたらきっとすぐ忘れちゃうけどね」
「夢あるあるですね」
いつもの夢と違うのは江面さんも同じのようだった。あと、少し驚いたのが江面さんの方から話を振ってくれたこと。自己紹介辺りでのイメージは完全にこちらに興味がないようだったから、少し安心した。
「江面さんって学生?」
「だと良かったんですが…実は今年で社会人3年目です」
「え!ごめん!」
「全然大丈夫です!身長小さくて童顔なのでよく実年齢より下に見られるんですよ」
「そうなんだね。仕事は何やってるの?」
「保育士です!」
「まじ!?すご!」
初っ端から外してしまって申し訳ない。江面さん自身が言ったとおり小柄で童顔だったからてっきり学生だと思ったが、社会人3年目の保育士さんだった。人は見た目で判断したら駄目だわ。
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むーん(プロフ) - リコさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!更新止まってしまっていますが、気長に待っていただけたらと思います。 (9月14日 22時) (レス) id: f9492b4722 (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - とっても面白いです!!更新楽しみに待ってます(*´︶`) (9月13日 3時) (レス) @page21 id: 8da0708740 (このIDを非表示/違反報告)
むーん(プロフ) - ここあさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎます…ただただ妄想を詰め込んでいるだけですがこれからも楽しんでもらえたらと思います! (2023年5月1日 20時) (レス) id: f9492b4722 (このIDを非表示/違反報告)
ここあ(プロフ) - なんですかこの作品?!神すぎるんですけど?!更新待ってます! (2023年5月1日 17時) (レス) @page15 id: 8e3636a12d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むーん x他1人 | 作成日時:2023年4月11日 19時