夢の中で逢える人【wtnb】

11 ページ12

「すいません取り乱しました。確かにここは夢の世界なので何やっても現実世界には影響ないんですよね」
「そうそう！(俺は現実世界でも存在してるけど江面さんは俺の夢の中の存在だから現実世界には影響しないからね)まぁこの環境が特殊だし色々考えると頭こんがらがるけど、要するに夢の中くらい気楽に行こうよって話！」
「めちゃくちゃ分かりやすくなりました」


夢だからごちゃごちゃ考える必要なかったってことじゃんね。何しても許されるのが夢じゃんね。


「じゃあまずはじめにその敬語をやめよっか」
「えっ」
「え、じゃないよ。俺は別に江面さんの仕事の先輩でもないし敬語使う必要なくない？」
「いや…年上の方に敬語を使うのは当然のことだと思うんですが…」
「年上って言ってもそこまで年齢変わらないでしょ？失礼を承知で聞くね、ごめん。江面さん今いくつ？」
「22ですけど…」
「ほらー！3つしか変わんないじゃん！はい！決まり！」
「えぇー…横暴……」
「ん？何か言った？」
「ナンデモナイデース」


まさかの推しから敬語禁止令が出されてしまった。嬉しいか嬉しくないかと言われたらそりゃあ嬉しいけどさ。嬉しいけどさ、現実世界の推しと区別をしっかりつけないといけないな。ここはあくまでも夢の世界だから。


「あ、あとずっと言おうと思ってたことかあったんだけど」
「なんです…なに？」
「"渡辺さん"っていうのもやめない？普段呼ばれ慣れないから変な感じしてたんだよね」
「すっごい今更だね」
「言うタイミングなくてさ。こうちゃんでいいよ」
「分かった。私は江面さん以外ならなんでもいいかな〜」
「ならシンプルにAで」
「っおっす！」


うわぁぁぁ思ってたより推しから下の名前呼びって破壊力やばい。これ慣れるまでに私の心臓もつかな…頼んだぞ、マイ心臓。

12→←10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す