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第十三話 ハッピーエンドだ。  ページ14

黒目がちの目! 金色みたいな髪の色! 左耳の下で一つにまとめてる髪型!

オレの知ってる人間! 間違いないっ!

朔夜は心の中でそう叫んで、ぎゅっと目を瞑った穂乃果の手首を握った。

驚いて目を開けたところを見計らって、自分の顔を思いっきり近づける。

「ねぇ! きみ、オレのこと見てどう思った!? 知ってるヤツだ! って思った!?」

「……は?」

自分の顔を指さして強調している朔夜を見て、穂乃果は冷めた表情を浮かべた。

「あの……なんですか。蒼菜ちゃんはとなりです」

となり? あおなちゃん?

朔夜が視線を移すと、そこには黒髪のストレートヘアーをリボンできれいに結いでいる女の子がちょこんと椅子に腰かけていた。

つぶらな瞳と朔夜の視線が重なると同時に、蒼菜は恥ずかしそうに顔を赤らめながら、

「は、はじめまして、朔夜、くん」

と呟いた。

クラスの男子生徒たちはそのセリフに、あっという間に釘付けになる。

蒼菜はこのクラスのアイドル的存在なのだ。蒼菜の言葉を聞くと、たいていのクラスメートたちは目を離せなくなってしまう。

だが、朔夜は無意識ながらも堂々と、冷めたセリフを大声でアイドル蒼菜に容赦なく浴びせたのだった。

「お前はどうでもいいの」

朔夜の言葉に、クラス中がフリーズ状態になる。

「オレが探してた女の子の特徴は、金髪っぽい茶髪の子だよ? お前は黒だよ」

そして、もう一度穂乃果を見て、にっこりとほほ笑んだ。

さっきから握りっぱなしだった穂乃果の手首を引き、無理矢理立たせる。

「こっち来てよ! 言いたいことがあってさ!」

朔夜の暴走に、クラスメートたちは唖然とするばかりだった。

教師佐藤はといえば、本当は今すぐにでも叱りつけたいものの、朔夜が入りたての転校生なため、対応に困っている最中だった。

このまま学校の裏まで走って行って、本当の姿のオレとこの子が感動の再会をする。

それで、ハッピーエンドだ。

朔夜は勝手にそんな情景を頭に浮かべて、誰にも気付かれないように小さく笑った。

第十四話 コイツ変だよ→←第十二話 こっち向いて!


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凍夢(プロフ) - おもしろいです!続きがきになるので続きをお願いします (2018年7月17日 0時) (レス) id: 00e413b96f (このIDを非表示/違反報告)
アナナス - 面白いです、続き待ってます。 (2017年7月4日 16時) (レス) id: c0c87a14c1 (このIDを非表示/違反報告)
闇風ヤク@アニオタ重症(プロフ) - 面白いw更新楽しみにしてる!!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ (2014年8月10日 14時) (レス) id: a55c4f8740 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - なかなかです。続きが気になります頑張って下さい。 (2014年6月22日 18時) (レス) id: baa4070149 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナレシア(プロフ) - これ面白すぎる(>∀<)こういうの好きなんですよ〜♪続きが楽しみです!! (2014年6月21日 9時) (レス) id: 107d52b62e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aru | 作成日時:2014年5月27日 23時

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