第4章 ページ16
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次の日パンの焼けたいい匂いに目が覚めた。
「あ、しんちゃんおはよ〜。」
その表情を見ればよく眠れたのがひと目でわかる。
「キッチンどこまで触ってええか分からへんかったからパンやけどええ?」
「ん、俺朝食はそんな食べへんし大丈夫やで」
「そんなんあかんやん!食べなあかん!明日から俺が用意する」
半ば強制的なその言い草に従うことにする。
身支度も終え、大倉を乗せて今日も向かうは
事務所。
社長室までの通りで掛けられる声に返事しながら必要な書類は受け取り、後回しにしてもいい案件はそれぞれ何時に社長室に来るように伝える。
俺が社長室のトビラを開けば朝の報告は終わりの合図
散っていく社員の後ろから大倉が顔を出す。
「シャチョー朝から大変やね。やっぱり朝食抜いたらあかんわ。」
次いで二度のノックに
もう気配で分かるぐらいになった人物の姿
「ヨコ、おはよ。」
「おはよ、ヒナちゃん。早速だけどもう呼んでええか?」
「ん。」
入ったり、とヨコが声を掛けると
元気にノックして入ってきたのは社員の北山
「失礼します、おはようございます。社長。」
「ん、おはようさん。」
「タツ、明日から仕事言うたやろ?」
「うん、昨日聞いた」
「…コイツがお前のマネージャーになる北山や。」
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ちょこ。(プロフ) - るるさん» 初めまして!コメントありがとうございます。まだまだ言葉を選びながらですが、どうぞこれからも楽しんでってください!! (2019年6月30日 21時) (レス) id: 452476bfbf (このIDを非表示/違反報告)
るる - すごく大人っぽい文章でとても好きです!これからも更新頑張ってください! (2019年6月30日 20時) (レス) id: 35b23f8d3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ。 | 作成日時:2019年6月21日 3時