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あの日、降りしきる雨の中気持ちが繋がり晴れて恋人同士となったのだが、そんな初日に手を出してしまうほど俺もアホではない。
仕事帰りの章大がうちの店で晩御飯を食べてくようになり会う時間も増えて甘い一夜を過ごすチャンスを探してた
「ほんま忠義のご飯は何でも美味しいねんなあ。」
カウンターに座り嬉しそうに頬張る姿に癒される。
「章大はどんな表情でも可愛いよ」
二人にしか聞こえないような声でそう告げるとポッと紅く染まる頬。
「………もう、」
その否定ですら可愛く思える俺はなかなかの重症者だ。
「……隣、ええですか。」
邪魔が入ったな、と渋々見上げれば見知った顔で
「あれマルやん〜!なになに、何でここ知ってるん?」
どうやら信ちゃんに「お前今日うっさいねん、これで旨い飯食うてこい」言われてシックなブラックカードとこの店の名刺を渡されたらしい。
相変わらずぶっきらぼうな言い方だけど信頼関係がないと出来ないその行動に笑いが溢れる
「どうせ、愛妻飯ほしい〜ってしつこく嘆いてたんやろ?」
「あ、バレます?」
「信ちゃんもとうとうマルに飽きたか…」
憐れむように伝えると泣きそうな顔を作って反撃してきた
と思ったらいつになく真剣な顔付きに変わり
「………たつ?今の幸せがあるのは誰のおかげや?」
なんてイジメてくるから慌てる
「わ、わ、りゅうちゃんゴメンって!言わんといて…」
わざとそう呼んでみてはすぐに指摘された。
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作者名:ちょこ。 | 作成日時:2018年6月10日 16時