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「１３」 ページ13
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美味い美味いと微笑む章大に満足していると
「おーくらは？食べへんの？」
意外な言葉がかかってきた。
そんな問い掛けがかかってきてイタズラ心が働く。
もし食べるとしたらヤスからのあーんやな。
してもらわれへんなら別に要らんなって。
下心しか浮かばない自分の頭の中に呆れながらも可愛い章大の姿が見れるならもう何でもいいや、なんて考える。
「………………あー、ん。……、ど？美味しい？」
「ヤスが食べさせてくれたから美味しかったよ、間接キスやな。」
思ったままを素直に伝えると視線の泳ぐ章大の姿。
それを見てしまえば少しだけ後悔した、あのまま俺のこと見てくれてて欲しかったな、って。
「ごめん。好きな人だから苛めすぎてしまったな。」
こっちを見るよりも料理に集中されてしまってはほんの少しの寂しさから呼び掛ける。
「ヤス、やーす。」
「ん？」
「んは、待って。口にお米付いとるで。」
優しく指で掬い取った米粒をそのまま自分の口に運ぶと折角こっちを見てくれた章大が顔を真っ赤にさせて俯いてしまった。
ああ、またやってしまった…
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作者名：ちょこ。 | 作成日時：2018年6月10日 16時
