🐾 ページ25
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…僕は正直言って、短気な方だと思う。
すぐ怒るし、気に入らない事は許せないし。
逆に気に入った物は手に入れないと気が済まない。
「…あのさ、サラ。」
「なあに？」
「僕はいつまでサラに付き合えばいいの？」
もう限界だった。
Aに会いたいし、しばらく会えなかった理由も全部話してしまいたい。
短気にしてはよく耐えた方じゃない？
あの写真さえ無ければ今も気にせず隣に居られたはずなのに。
「いつまで？Aちゃんはもうジミナとは会わないと思うけどな〜」
「は？」
「あは。実はね、写真、見せてきたの」
写真を、見せた？
この女は何を言ってるんだろう。
信じられないと思った。
僕は写真を見ることでAが変な誤解をしないように、必死にサラの言う事を聞いてきたのに。
「は…？え？本気で言ってる？」
「さあね。本人に会って確かめれば？」
「お前さ…！」
「いけ！猫パンチ！」
思わず手が出そうになった所を突然聞こえた声に遮られる。
聞きなれた声、5次元的発言。
説明するまでもない、声の主はテヒョンだ。
「…テヒョン？」
「あれ？猫パンチしないの？」
「何、猫パンチって…」
「ジミナと言えば三毛猫だから。」
「ああ…"3万分の1"？」
「うん」
そう言いながらテヒョンは懐かしい本を見せてきた。
僕達がまだ幼い頃から数え切れないほど読んできた"ねこねこずかん"。
重そうだけど、それ持ち歩いてるの？
「この間さ、この本Aちゃんに貸したんだよね」
困惑している僕に構わずテヒョンは話続ける。
「へぇ、そうなの？」
「うん。そしたらなんて言ったと思う？」
いひひ、って笑いながらその先の言葉を焦らすテヒョン。
サラに対してイラついてた事もあって僕の頭にはすぐに血が昇った。
「あのさ、空気読んでよ。今それどころじゃ…」
「ジミナみたいだって。」
「え？」
「あのメモ見て、ジミン先輩みたいだって思ったって言ったんだよ」
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作者名：zawa | 作成日時：2021年11月7日 0時
