プロローグ ページ1
「はぁ……」
殴られ、痛む頬を擦りながらラプラスの街を歩く。
上層区の子供ばかりの高校では、私のような貧乏人はいじめられるだけだ。
学力はあっても、財力がなければダメらしい。
まったく、お嬢様なのに品がない。
「悪魔撲滅キャンペーン、実施中です」
「悪魔との契約は、人生を狂わせます」
チラシを配り、人々に呼び掛ける声が耳に届く。
この市長のお陰で平和なラプラスで、重罪とされること。
それは、大悪魔と契約し、自らの願いを叶えることだ。
「悪魔、ねぇ……」
ボソリ、と呟く。
人の一生を狂わせる程強力な、悪魔との契約。
それは、もうすでに狂っている私の人生を、良いものにするかもしれない。
「これで……いい、よね？」
結局その後、悪魔の召喚方法を調べ、契約することにした。
誰よりも弱い私が、誰にでも勝てる願いを叶えてもらうために。
赤いインクで魔方陣を地面に描き、その中央にカラスの血を垂らす。
ごくり、と唾を飲んだ。
これで、最悪だった私の人生が変わる。
そして、その魔方陣の上に＿＿＿
＿＿＿黒い悪魔が現れた。
細身で、２メートル程あるだろうその悪魔は、烏のような頭をしている。
「大悪魔カロン、召喚の儀に応じ参上した。
何だ？随分若いな……さあ、願いを言ってみろ」
赤い瞳で、じっと私を見下ろす悪魔。
とくん、と心臓が鳴った。
そして、私は願いを口にする。
「私は、A。ずっとずっと、虐げられてきた。
もう、誰にも負けたくない。誰よりも、何よりも強くなりたい。だから……」
狂った人生をさらに狂わせる、その願いを。
「私を、大悪魔にして」
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ちくわ大明神(プロフ) - みぃまさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きます! (2018年7月6日 22時) (
レス) id: 784e263c39 (このIDを非表示/違反報告)
みぃま(プロフ) - 面白そうですね！これからの話が楽しみです！無理のしないよう更新頑張ってください!!!!!!! (2018年7月5日 23時) (レス) id: f861e836fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ大明神 | 作成日時：2018年7月5日 0時
