ミケ・ザカリアスに愛される話 (ページ10)

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〜ミケ〜

Aに嫌いと言われてから思考が完全に停止した

泣きそうな、でも怒った表情は俺を責めていた

ナナバの匂いに関して否定出来ないのが辛い

あくまでもいい匂いというだけであって好きでは……まぁ、そのなんだ

嫌いな匂いではない

あれからまともに顔も合わせてくれなくなった

それどころか、やたらナナバを俺に押し付けてくる

ハンジ｢まだ仲直りしてなかったの？勘弁してよ。今日は訓練あるんだよ。ミケとA。同じ内容だったよね｣

ミケ｢Aが口をきいてくれないんだ｣

ハンジ｢お、噂をすれば……。私がAに言って来てあげようか？｣

ミケ｢あぁ……頼む｣

不甲斐ないことに俺ではAは目も合わせてくれない

悪夢なら早く覚めて欲しい

ハンジ｢Aーー。ミケがね。今日はナナバと組むから心配しないでだって｣

｢……そうですか。伝言ありがとうございます｣

怒り狂ったオーラ

誇らしげのハンジの頭を握り潰すように鷲掴みにした

ミケ｢お前達がそうやって嘘を吹き込むから修復しないんじゃないのか｣

ハンジ｢痛いよミケ。私に構う暇があったら追いかけなよ｣

ハンジの言葉ほど信じられないものはないだろうに

Aも少しは疑ってくれ

仲直りしようと必死な俺が他の女を選ぶわけがない

エレン｢立体機動じゃなくて対人訓練なんですね｣

｢こういうの意外と大事だよ｣

本当なら俺がAの相手になるはずだった

それをこの……巨人オタクのせいで……！！

ライナー｢Aさん。手合わせお願いします｣

｢私でいいの？ベルトルトとのほうが身長的にはいいんじゃない｣

エレン｢その次は俺と｣

AもAでやる気を出した

ハンジ｢あ、そだ。言い忘れてたけどA……。って、もう遅かったね｣

いつもながらに見惚れる一本背負投に新兵達は何が起きたのかよく分かっていない

オルオ｢ふ…。バカ連中だぜ。Aに勝てるわけないのにな｣

ペトラ｢いつも言ってるけど似てない兵長の真似はやめて｣

ハンジ｢Aはね。このミケさえも投げ飛ばすほど強いんだ。あとリヴァイよりも｣

リヴァイ｢チッ｣

ハンジ｢生半可な気持ちで挑むと怪我するよ｣

ミケ｢A。俺とやろう｣

｢絶対嫌｣

ハンジ｢やってあげなよ。ナナバを怪我させたくないから申し出てるんだから｣

ミケ｢お前は今すぐ研究室にこもれ｣

恨みのこもった眼差しを向けながらも嫌そうにうなづいた