32 ページ32
〜ミケ〜
｢ねぇ。離してくれない｣
ミケ｢嫌だ｣
後ろから抱きしめて首元の匂いを嗅いでいると安心する
俺がどれだけ怖かったことか
Aが喰われかけた
想像するだけでも背筋が凍る
ハンジ｢こらこら君達。そっちは行かないほうがいいよ｣
アルミン｢Aさんに今日のお礼を言いたいんですけど｣
エレン｢Aさんはあっちですよね｣
ハンジ｢やめときなって。向こうでは今、ミケに捕まったAが無理やりイチャつかれ中だから｣
リヴァイ｢Aは強いが、ああされると抜け出せない。力の差だな｣
首や耳や頬、わざと音を立ててキスをしていくとAの体から力が抜けていく
顎を持ち上げて舌も絡めれば俺の我慢の限界がきた
ソレを押し当てれば腹に肘が飛んできた
｢やめて。殴るよ｣
ミケ｢もう殴ってるだろ｣
｢アンタが悪いんでしょ｣
ミケ｢分かった。帰るまで我慢……がま、……っ、する｣
｢3メートル私に近づかないで｣
汚物でも見るような目
エルヴィン｢ミケ。壁の外で盛るな。頼むから｣
ミケ｢お前のような油断ならない男がいるもんでな｣
エルヴィン｢理由になってないぞ｣
Aを抱きしめる力を強めた
｢苦しい。痛い｣
ミケ｢エルヴィン。早く向こうに行け。他の奴も来るなよ？こっちには｣
新兵達を睨むとスっといなくなった
｢私があげたお守り付けてくれてるんだ｣
ミケ｢当然だろう｣
｢ミケ。私はミケが好きだよ｣
ミケ｢な、何だ突然｣
｢いやー何となく？今言っておかないとさ……きっと、私……｣
黙り込んだAは、俺に身を委ねるようにもたれた
ズルいなAは
自分で俺に近づくなと言ったくせに、こうして俺に簡単に触れる
翌朝、2日目の壁外調査が始まる
Aの側にいられないことが辛い
｢ミケ｣
名前を呼ばれて振り向けば、しゃがめと言われた
とりあえず目線が同じぐらいまで膝を曲げると、Aの顔が近づいてきてそのまま……
｢死なないでね。絶対｣
ミケ｢あ、あぁ……｣
人前で、しかも壁の外で、Aからキスされるのは初めて
嬉しいはずなのに、Aの寂しげに笑う顔が頭から離れない
リヴァイ｢エルヴィン。仲間を後ろから刺して巨人の餌にするのは問題なかったよな？｣
エルヴィン｢そうだな。バレなければ咎める理由もないしな｣
ハンジ｢君ら目ぇ据わってるよ？あの二人付き合ってるんだからいいじゃん｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まゆ
| 作成日時：2021年8月12日 4時
