刀剣、いざ参ろうぞ 【刀剣乱舞】【ミュージカル】

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「Aは回転が周りより速い。他はそのままで良い」


「はい！ありがとうございます」


バレエを幼少期に習っていたからピルエットが速くなってしまう。気を付けていたけどいきなりの事で速くなってしまったのだと思う。こういった所にいきなり始まる事は臨機応変に対応できるようになる為にワザとなのかもしれない。


「Aと永橋は行っていい」


永橋と仲良くそそくさと別室に移動すれば盛大に溜息をつく。緊張がほぐれたのもあるが、コーチから見えないところに来たから一安心と言ったところだ。


「はいそこ、荷物おいたら自主練だから」


「うわ、先生居るし」


永橋のつぶやきを聞き逃さずに先生がブーブー文句をぶつける。何がうわ、だ！とか、いつもいないと思ったら大間違いだぞ！とかいろいろだ。


「ほら、永橋キャップ忘れてる」


「サンキュ」


自主練している人達の後ろについて練習しているとすぐに終わりの時間が来て朗読クラスに永橋と移動して、真面目に受講して終われば一人で移動して日本史を静かに受講する。帰り際にご飯に誘われたが断ってコンビニでおにぎりを買い、食べながら電車に乗って家に帰って近所にある少し古いマンションの体育館を借りてダンスを踊る。今日の振り返りと、オーディションに向けた『刀剣乱舞』の振りの練習をする。ここは何時間でも300円で、古いマンションで住んでる人もお年寄りが多く、外見もボロそうなのに対してこの前リフォームされて鏡が一面に張ってある。だから基本的にこの時間帯は誰も来ないし来るとしてもここに住んでいる小学生が来て、少しすると私が邪魔になって出て行く。前まではダンス教えて！とか、一緒に遊ぼ！だったのに飽きられてしまったのかもしれない。

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