刀剣、いざ参る 【刀剣乱舞】【ミュージカル】

32 ページ32

2人は源氏の髭切と膝丸を演じるらしく、兄者の方はなんと三浦くんだそうだ。跡部役をやっていたから全然あのほんわかした感じが出来るのか？と思うが素がこんな感じだからきっと得意な分野なのだろう。

「じゃあ時間なので席に着いてください」

近侍の峻也くんを先頭に三条が並んで私を挟んで源氏が隣に座る。

「引き続き今剣を演じられて嬉しいです！それに同じ時代に戻ると聞いているので楽しみです！」

「三日月時雨役のAAです。今回は弟と初のミュージカル共演ということで、どう絡んでいくのか楽しみです。女ひとりですがどんどん扱いてください、よろしくお願いします。」

峻也くんらしい挨拶から始まって続役の私の挨拶が終わると三浦くんが立ち上がって挨拶をする。

「三浦宏規です。1番年下ですが弟を引っ張って行けるように頑張ります、よろしくお願いします！」

若干18歳の堂々とした挨拶に皆がおぉと拍手をすると照れくさそうに頭を下げて座ると続けて洸くんが立ち上がる。

「弟の膝丸を演じます、高野洸です。精一杯頑張りますのでよろしくお願いします。」

この中では私の次くらいに芸歴が長い洸くん。流石とした立ち振舞で兄弟が逆転しているなと思いクスクス笑うと不思議そうに三浦くんとか監督とか何人かに顔を覗かれた。

「Aちゃんどうした？」

左隣の麻璃央くんに聞かれてだってさ、と話し始める。

「これじゃ逆転だって思って笑っちゃった。だけど性格上はぴったりそうだなって思ったらもっと笑えちゃわない？」

「あはは、確かにね！当たり役だよね、俺も思った」

それから、いつも乱舞祭なんかでも一応お直しがないかなどとの採寸は行われるが、今回は衣装を作りかえるそうで本格的な採寸が行わられる。

「私、今増量してるんです。来週まで撮影なので今から絞ってきてはいるんですけど結構変わっちゃうかもしれないです」

水着シーンもあってとにかく監督に腹筋をわからなくなるぐらいにして欲しいと頼み込まれてしまって、筋トレをやめてお肉などを沢山食べて、本番前にも1人だけ食事をしてお腹をふくらませた結果お腹は隠れたが太ももに脂肪がついてしまったのだ。

「じゃあ来月の頭はどう？3週間後だけど……ハードすぎるかな？」

「そこでお願いします！」

3週間で落としきれなくても稽古してれば少しずつ落ちていくしなんて思っていると衣装監督から一言。

33→←31

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す