その30！ ページ30
シャオ君達とバカ騒ぎしている間に時間はドンドンと流れていき、あっという間に開会式の時間となった
校長先生のありがたいお話から始まり、各クラスの代表による選手宣誓などが行われていく
これは意外だったのだが、どうやらB組の代表はよくお昼を一緒にする鬱先輩のようだ
てっきりグルッペン先輩だと思っていたのだが、彼は「面白そうだから」という理由で鬱先輩に代表の座を押し付けたらしい
確かにB組のクラスカラーである青色は生徒会長であるグルッペン先輩よりも、気だるげな彼の方が似合う気がした
開会式と準備運動が終わり、全校生徒が入退場ゲートを潜り退場していく
『私、次の競技に出場だから』
真っ直ぐ自席へと帰ろうとするシャオくんにそう伝えればシャオくんは「お、がんばれよ」と優しく頭を撫でる
自分で整えたからだろうか、いつもより優しく撫でられた頭に驚きを隠せず硬直してしまう
するとそれを近くで見ていたコネシマ君やゾムくんも寄ってきて「がんばれ」と頭を撫でられる
わしゃわしゃと撫でられる頭に少しだけ安堵の気持ちを覚えつつ、『君たち普通に敵陣営だからね？』という事実を突きつけると、彼らはお互いの顔を見合わせ「せやったわ」と笑い始めた
「ま、頑張れや！」と背中を押され、入退場ゲートを再び潜れば放送委員のアナウンスと共に競技の説明が始まる
各学年、AからFまでの六クラスの女子生徒達が参加する大縄跳びは、毎年プログラムの一番最初に来る種目だ
可愛らしい女生徒達のキャッキャウフフな競技だと思われがちなプログラムだが、現実はそうはいかない
なんて言ったってここは文武両道を謳い、推薦やスカウトにも力を入れている我高なのだ
エーミール先輩みたいに、勉学に特化している生徒以外は誰も彼も本気で勝ちを取りに来ている
これは最早、戦争なのだ
クラスメイトの女の子達は優しいから問題ないが、最下位なんて取ろうものならシャオくんにジャーマンスープレックスでもされかねない
彼はそのくらい容赦がない男なのだということを私はこの一年で学んできた
お願いだからみんな、せめて最下位だけは避けてくれ…まだ生きていたい！
そんな気持ちを抱えたまま、私は大きく回された縄を必死で飛び続けた
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泉月。(プロフ) - ときあめさん» ときあめさん コメントありがとうございます！物語を書く際にshaちゃんを如何にかっこよく書けるかを追求している部分もあるのでそう言っていただけて本当に嬉しいです(；；) (2020年11月19日 17時) (
レス) id: 27a03f1fe8 (このIDを非表示/違反報告)
泉月。(プロフ) - あゆたさん» あゆたさん！いつも読んでいただき誠にありがとうございます！！！ これからも楽しんで頂けるような作品を書いて行けるよう頑張りますのね応援していただけると嬉しいです！！ (2020年11月19日 17時) (レス) id: 27a03f1fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ときあめ(プロフ) - 今週分のrbくんも最高にすてきでした(T . T)毎週たのしみにしてます〜〜！rbくんの不器用な感じも、shaちゃんのスパダリ感も最高です。続きの方楽しみにしてます…！素敵な作品ありがとうございます。 (2020年11月19日 4時) (レス) id: 5d5f606a06 (このIDを非表示/違反報告)
あゆた(プロフ) - 初めまして。夜遅くにすみません。とても素敵な小説で更新を密かに楽しみにしているものです…。このご時世、体調に存分に気をつけて無理のないように更新、お待ちしております。 (2020年11月19日 4時) (レス) id: 0b438b4c7d (このIDを非表示/違反報告)
有咲/arisa(プロフ) - 泉月。さん» ｸﾞｯ…まだ現世にいるとするか…（←何だこいつ）最後まで見守ります!!! (2020年10月20日 17時) (レス) id: 1ecb7d6cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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