第三十九話 お狐様 ページ40
『このお饅頭。美味しいです』
そういうと嬉しそうに跳ねる狐さん。あれさっきよりサイズが大きい？いやちょっと待って。この気配…
『…もしかして神様の使い、神使…だったの？』
コクンと頭を縦に振った狐さん。思えばここに連れて着た時点で普通の狐さんではないことは察してはいたけど…ん？ということはこの狐さんが神使ってことは
『小狐丸さんの…？』
頷きましたね…あぁ、そうなんですか…そうですよねー…ハハッ
小狐丸「何か不満でも？」
『い、いえ！あのお饅頭、御馳走さまです』
小狐丸「お気になさらず。そやつがどうしてもお礼に食べさせたいと言っていましたので」
『餡子が好き、なのかな…？』
するとまた跳ねる。
『へぇ。なんで餡子が好きなのかな？』
いや喋れるわけないよね…
『今度会えたら私が餡子が美味しいお菓子を持ってきてあげ――』
小狐丸「馬鹿なこと言うな。ここはわかっておろうが人間が来る場所ではない。それに普通ならこやつの姿は見えぬし見えたとしても触ることもできぬはず。なのにお前は触ることが出来た例外ってやつじゃ。もう一度ここに来ようなんざ…」
鋭い目がめっちゃ痛い……まぁ、そうだよね。神様の世界に気軽に入るなんて普通は出来ないし許されないことだよね…
『す、すみません…ただまた会えたらいいな…と』
狐さんが慰めてくれるかのように頬をすりすりしてくれる…可愛い…モフモフやぁ…！
『わがまま言ってすみません。小狐丸さんの言う通りですよね…』
小狐丸「そろそろ帰るぞ」
『はい。…どこかで出会えたら、いいですね』
狐さんは一声鳴くと頬にキスを……え…何それ可愛いんだがああ！！！
小狐丸「……行くぞ」
引いとる…小狐丸さんひいとる…
こうしてこのススキ畑の世界から出ることに。小狐丸の後をつけて歩いていくとそこは裏山の…あれ？またちょっと違う？
『裏山…？』
にしてはやけに手入れをされている。そして小さな家もあった。
小狐丸「ここは私が勝手に使っている住処だ」
『そうなんですね。わぁ…色んな花が…』
小夜が言ってたのは本当みたいだ。それも見事に綺麗に咲き誇っている。
小狐丸「ここから本丸に戻れるのか？」
『いえ…』
小狐丸「はぁ…わかった。私は少々手入れをする。お主は中に入って休んでおれ」
『はい。ありがとうございます』
本当に花が好きなんだろう…家の扉を開けたまま中から小狐丸の行動を見ている。…なんで植物たちにはそんな笑顔なの？悲しんだが…
第四十話 四十話なのに話が進んでいない気がする→←第三十八話 狐を追いかけたら不思議な国に辿り着くのはお決まりよ
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稲森(プロフ) - 時雨さん» 初めまして！コメント、誤字の報告ありがとうございます！ご親切に押してくださって嬉しいです。こんな感じで誤字も多いかと思いますがこれからもよろしくお願いします！ (2020年6月4日 14時) (
レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 夢主の性格が好きです（≧∇≦） (2020年6月4日 0時) (レス) id: a4f27d0bac (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 誤字らしきものを見つけましたのでお知らせしておきますね(*^^*)第１３話の最後の行で、「短期は損気」と書かれておりますが「短気」の間違いだと思います(*^_^*) (2020年6月4日 0時) (レス) id: a4f27d0bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：稲森 | 作成日時：2020年5月28日 11時
