最強審神者はもうちょっとだけ続くんじゃあ！！！【刀剣乱舞】 (ページ16)

今日:27 hit、昨日:3 hit、合計:40,395 hit

第六十一話　おさかな加えたどら猫を追いかけて怪我人は駆けるページ16

加州「ごめん、取り込み中…？」

顔を覗かせたのは加州。

三日月「気にするな。してどうした？」
加州「どうしたってさ。三日月今日内番でしょ…」
『え嘘』
三日月「…はて。何のことだかわからんな」

この爺さん……

加州「今度は騙されないから！なんなら小狐丸を呼んで――」
三日月「なんだか急に思い出したな。内番をしなければ」

すっと立ち上がったかと思うと部屋をそそくさ出て行く三日月。あんな機動力初めて見た。

『相変わらずだねぇ』
加州「もう……ごめんね主。お邪魔しました」
『加州もごめんね。ちゃんと言っておくから…』
加州「そうして…じゃ」

手を振るとちゃんと手を振り返してくれる加州。うんうん、可愛いなあ。

『後で新しいネイルでも買ってあげるかね…』

あの様子だと三日月が内番さぼってるのを加州がフォローしてるみたいだし。

『……待って』

今私一人じゃね…？

ゴトン！！

『ひゃっはあ！！！！』

突然の物音にビビり散らかす私。叫びどうした？？？

けれど聞こえてきたのは

にゃあ

『にゃあ…？ってにゃんせんだ』

三毛猫が一匹出てきた。よく見れば部屋の棚上にあった飾りの招き猫が落ちている。どうやら三毛猫のにゃんせんが落としたようだ。

因みによく南泉一文字とお昼寝している三毛猫なのであだ名がにゃんせんになりました。

『はい、にゃんせん。今日も南泉とお昼寝かい？』

にゃーんとゴロゴロ喉を鳴らして触らしてくれる。

『ん？にゃんせん、これ何？』

にゃんせんの足元に白いポンポン。

『…誰かのポンポン取ってきたのか』

にゃーんとまた鳴く。返事のように。

『これ一体誰だ……村正？蜻蛉切？鶴丸？いや今剣にもあるし…そういえば大倶利伽羅が使ってたねこじゃらしもこんなのあったな…』

実に困った。

『返しに行くぞにゃんせん』

腕に抱えると抵抗もせず寧ろ喜んでる。

『喜んでる場合じゃないぞーにゃんせんのいたずらのせいで誰か困ってるかもしれないんだからーって…気ままな猫様に言ってもわかんないか』

また一声鳴く。こいつ日本語通じてる…？

縁側を歩きながら男士を探す。まずはどうしようかな。

『にしても温かいな今日は』

そんなことを呑気に思っていた時だ。

『あ！』

手に持っていたポンポンをにゃんせんがじゃれてそれはころころと外へ。それを追いかけるにゃんせん。それを追いかける私である。