第八話 人の意見を気にしてると何も成せぬぞい！ ページ9
髭切「あれはまた随分と立派な入口だね」
襲い掛かってきた遡行軍を斬りながら髭切は笑った。
膝丸「さあ主」
『頼むよ』
頷いて三日月と共にその鳥居を目指す。それに近づいてくほどむせかえるような霊力を感じる。
『あれが…』
真っ直ぐ見据える。三日月は静かにそれを睨んだ。
三日月「…封印か？」
『いやそれよりも破壊した方がいい。封印して政府に頼むのも一つの手だけど…』
確実にその入り口は大きくなっている。政府が回収する前に破壊できる範囲を余裕で越えるほどに。
三日月「破壊出来るのか？あれは俺たち刀剣男士でも難しいぞ」
『…だろうね』
見た目は本当に渦巻いてるだけなのに静かな壮大な力は明日になればここら一帯を消せるほどに異常な力を持っている。
『でもここは神社だ』
三日月「…？」
ねぇ三日月？あのー真剣な顔で疑問抱くのやめてもらっていいかな…その表情すっごい傷つく…三日月の場合顔がいいから余計に傷つく…
『神社は神様を祭る場所。言い換えれば現世とあちらを繋ぐ架け橋の役割を果たす場所。神様だって年中現世にいるわけじゃないしね』
ほら神社でお願いごとをするとき鈴を鳴らすでしょう？あれは神様を呼ぶ、合図を送る。それで神様にお願いごとをする。だから神社は本当に架け橋というわけだ。
『そして鳥居。鳥居から先は神の領域。まあつまり現世とあちら側を繋ぐ出入口』
三日月「それはわかるぞ。俺は神だからな」
『じゃあ、何がわからなかった…？』
あ。ちなみに話しながらたまにくる遡行軍ちゃんと倒してます！
三日月「こちらとあちらの境界が薄い鳥居。繋ぎやすいためにここに入口を作ったのはわかる。そうなると誰がこれを作ったか、だ」
『誰がって…これは意図的に作られた…？』
先も言ったが、あの入口はかなりの強度、力を持っている。人の手じゃ作れない程に。
『…政府？いやそれよりも』
三日月「壊すほうが先だな」
一旦、そちらを考えるのを止め。改めて私は太刀を構える。
三日月「主」
『わかってる。普通じゃ破壊できない。だからこれを使うのさ』
取り出しのは
三日月「主の霊力を込めた札か…」
『ありったけの札を太刀に貼って……と』
うん、札はられすぎて若干ダサい！
三日月「……見た目はあれだがまあ…」
『威力は申し分ないだろう！！』
三日月「…」
すっごい視線気になるけど気にしない！人の目気にしてたらなんもできないしな！！
第九話 興味ない話を聞いてると眠くなる現象は一体何なんだ…→←第七話 明けました！おめでとうございます！！
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作者名：稲森 | 作成日時：2020年12月21日 22時
