第三十九話 ホラーって怖いけど見たくなるよね ページ40
山姥切「おい、これ」
『奥の方がやばいよね…』
先頭で山姥切が歩いていたが空気の重さに歩みを止めて振り返る。
加州「俺、鳥肌止まらないんだけど…」
鶴丸「俺もだ」
三日月「…」
寒気が止まらない二人にずっと無言の三日月。三日月の無言が一番怖い…
『奥は確か…大広間があったはず』
腰にある太刀を握りしめて深呼吸をして再び歩き出す。
え？政府のころから怪異に関わってきたくせにビビりすぎだって？多分ここまで読んでくれているかたなら分かっているかと思いますが幽霊相手でかなりビビっていましたので…そういうことです。怖いもんは怖いんです！
『……ここ、だよね』
大広間と思われる部屋の前。呼吸が苦しい気がする。山姥切達に視線で合図をして開ける。
『……これ、は』
開かれた視線の先。布団が散乱している、それが。ただの布団だったらよかったのだが
加州「うわ……これやばい奴じゃん」
部屋のほとんどを埋め尽くす布団は全て赤く黒く染まっていた。匂いまではしないものの色と染まり方から生々しさを感じる。
鶴丸「こりゃ驚きだ……」
『…ここで寝てたの、かな』
加州「みたいだね…でもこんな散らかり方。普通じゃないよ…」
『入るよ』
加州「げっ…本気？」
『調査しに来たんだから…それに男士が奥にいるかもしれない。怪我して動けなくなっていたら尚更…』
恐る恐る布団の上を歩く、出来るだけ隙間から除く畳を探しながら。
山姥切「おいあまり先に行くな！」
三日月「……」
『わかってるよ』
ゆっくりと進みながらその一歩一歩が重い。やはり怖いものは怖い。
というか…この血は一体誰の……
色んな可能性を考えなら赤く染まった布団をそれぞれ見る。ふと
『ん？』
鶴丸「何か見つけたのか？」
拾い上げたのは
『録音機だ』
山姥切「行方不明になったやつの物じゃないか？」
『なら何か手掛かりがあるかもしれない』
加州「えぇ…ここでそれ聞くの？出てからの方がいいんじゃ…」
『それもそうだね一回出よ――』
山姥切「…主？」
戻ろうとした瞬間だった。一瞬、大広間の一本の柱から何かが見えた気がして咄嗟に振り返った。だがそこには何もいない。
鶴丸「…何か見えたのか？」
『……その柱に…何か』
加州「や、やめてよ……何もいないよ？」
『…気のせい、かな』
男士たちがいないというなら恐らく気のせいだ…うん、そうだと信じたい
三日月「…」
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稲森(プロフ) - あららぎさん» コメントありがとうございます！ 私自身も書きながら怖かったりします笑 あららぎさんのように励ましのコメントいただけて活力になってます(n*´ω`*n) これからもよろしくお願いします！ (2020年10月2日 22時) (
レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
あららぎ(プロフ) - こ、こわいっ！！のに、面白いから、続きが気になって読んでしまう！！ やっぱりこのお話、最高です。(^∀^b 更新頑張ってください！！これからも応援してます！！ﾄﾞｷﾄﾞｷ (2020年10月1日 23時) (レス) id: 8a566a89b7 (このIDを非表示/違反報告)
稲森(プロフ) - 華音さん» また誤字報告ありがとうございます！ (2020年9月14日 17時) (レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんばんわ☆最新話読ませて頂きました♪その最新話14話にてヒロインの台詞に誤字が一ヶ所御座いましたので^^;御報告を！「喧嘩は〜」の辺りからの台詞にて最後の台詞で誤「勝手」→正「勝って」ですね。それでは次のお話を楽しみにしております(*^^*) (2020年9月13日 22時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
稲森(プロフ) - 華音さん» 初めましてコメントありがとうございます！ 誤字報告ありがとうございます！助かります…！！ 楽しんでいただけて嬉しいですこれからもよろしくお願いします！ (2020年9月8日 22時) (レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：稲森 | 作成日時：2020年8月31日 22時
