第二十六話 にっかり ページ27
『というか…死に近いって』
ん？
急に重くなる瞼。体の力が抜けていく。
『…あ、これ…寝る』
倒れかけたAの体を支える石切丸。
青江「おやおや」
石切丸「やっと寝たね」
数珠丸「さすが我が主、ということでしょうか」
そっと床へ寝かし、三人はそれぞれ腰にある刀に手を伸ばす。
青江「主に取り付く良くないものは斬り捨てようか」
青江の隠れた片目が怪しく光る。その瞬間、刃を振るう。確かに黒い何かが刃に斬り裂かれ消えていく。
石切丸「これで祓えたかな」
青江「審神者という立場だから仕方のないことだけど」
数珠丸「…この人の場合は優しいが故、霊力も強いから魂をこの世にいてはならない物を引き寄せやすい体質何でしょう」
青江がそっとAを抱える。
青江「こんなに無防備に寝てしまって…たべてしまおうかな」
数珠丸「怪異に近すぎたというのも原因なのでしょう」
石切丸「そうだね。主の場合、霊力が強すぎて小さな怨霊くらいならため込んでしまうんだろうね。だから今回かなり死に近くなっていた…うーん、毎日僕が加持祈祷した方がいいかな。今後のために」
青江「そうだねぇ。死に近すぎると向こう側に呼ばれてしまうからね」
三人は食堂に向かって歩いてく。
数珠丸「……今回は払えたのですが根本的な解決には至っていません」
石切丸「だから我々が守るしかない。そもそも神や怪異相手にここまで渡り合える、いや超える人間なんてそうそういるもんじゃない」
青江「前の僕たちは相当苦労しただろうねえ」
秋田「あ！見つけましたそろそろご飯…って主君！？」
桜色の髪を揺らして走ってきたのは短刀秋田藤四郎。
秋田「ど、どうしたのですか！？」
青江「ちょっと疲れてたみたいでね、大丈夫。寝ているだけだよ」
秋田「そうなのですか…良かったあ…ん？主君……とても幸せそうな顔で寝てますね」
石切丸「そうだね」
秋田「折角気持ちよくお休みになっているので起こすのは良くないと思うのですが…ご飯はどうしましょう？」
オロオロし始める秋田。
青江「燭台切さんに主はお休みしましたと伝えてもらってもいいかな？僕は主を部屋に寝かしてから行くよ」
秋田「はい！」
秋田が元気よく返事をして石切丸、数珠丸と共にご飯へ。青江は部屋へ向かう。夕日が優しい橙色で縁側を歩く青江たちを照らす。
青江「…君が僕に話変えて着た時も丁度こんな夕焼けだった」
まだ寝ているAに青江は話を始めた。
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稲森(プロフ) - あららぎさん» コメントありがとうございます！ 私自身も書きながら怖かったりします笑 あららぎさんのように励ましのコメントいただけて活力になってます(n*´ω`*n) これからもよろしくお願いします！ (2020年10月2日 22時) (
レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
あららぎ(プロフ) - こ、こわいっ！！のに、面白いから、続きが気になって読んでしまう！！ やっぱりこのお話、最高です。(^∀^b 更新頑張ってください！！これからも応援してます！！ﾄﾞｷﾄﾞｷ (2020年10月1日 23時) (レス) id: 8a566a89b7 (このIDを非表示/違反報告)
稲森(プロフ) - 華音さん» また誤字報告ありがとうございます！ (2020年9月14日 17時) (レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんばんわ☆最新話読ませて頂きました♪その最新話14話にてヒロインの台詞に誤字が一ヶ所御座いましたので^^;御報告を！「喧嘩は〜」の辺りからの台詞にて最後の台詞で誤「勝手」→正「勝って」ですね。それでは次のお話を楽しみにしております(*^^*) (2020年9月13日 22時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
稲森(プロフ) - 華音さん» 初めましてコメントありがとうございます！ 誤字報告ありがとうございます！助かります…！！ 楽しんでいただけて嬉しいですこれからもよろしくお願いします！ (2020年9月8日 22時) (レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：稲森 | 作成日時：2020年8月31日 22時
