【三日月宗近】淡い思いの先に。【刀剣乱舞】 (ページ2)

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第一話　怖い話すると幽霊が集まるとか　ページ2

『助けて、誰か…』

黒い影が首に手を伸ばす。そして

『わぁあああ！！！』
短刀達「きゃああああ！！！」

『その黒い影は、あ！』

ばさりと、被っていた布団をはがされる。

光忠「はいそこまで！」
『出たぞ黒い塊！』

乱「きゃー怖い！」

べしっと軽くだが光忠からチョップが飛んでくる。痛いわ。

光忠「もう、何やら騒がしいと思って来てみたら。やっぱり君のせいなんだね」

呆れて溜息を吐く光忠。

『夏といえばやっぱ怖い話かなって思ってさ』

真夏の夜。暑がる短刀達が眠れないと私の部屋に来たので怖い話をすることにしたのだが、うん。騒ぎすぎた。

光忠「だからって夜更かしすると体に良くないんだよ」
五虎退「ぼ、僕もう一人じゃ寝れません…」
小夜「大丈夫、どんなものでも倒せば」

完全に怯える五虎退と物騒なことを口にする小夜。

光忠「ほら、いろんな影響が出てきちゃうでしょ。もう皆、それぞれ部屋に戻ってね。おやすみなさい」

はぁいと返事をして部屋から出ていく短刀達。

審神者になって3年。いや正確には明日がその3年。色々あったが、沢山の家族に囲まれているような日々で楽しくて。

『もう、3年か。』
光忠「明日は忙しくなるんだからもう寝なきゃ。主である君が体調悪かったら意味ないんだから」

『はぁい』

布団に入ると

光忠「3年か。」

呟くように言った光忠。

『光忠たちにとっては3年なんて短いか。』
光忠「確かに、付喪神である僕たちにとっては短い。でもね」
『？』
光忠「なんでもないよ。おやすみ」

微笑んでさっといなくなる光忠。

『あ、ちょ。』

もういないし。機動力、こういう時だけ早くなるのか燭台切よ...。

『めっちゃ気になる』

そして私は。

『……嘘やん』

光忠の言いかけたことを気になって寝れずに朝を迎えてしまいました☆

『いやまだ寝れるはず！』
小夜「主、二度寝はよくないよ。」
『まだ一回も寝てないんだよ小夜、寝ていい？』

私を起こしにきてくれた小夜は首をかしげて

小夜「僕はいいけど...でも」
『あぁ、優しい小夜！』

っと、寝ようとした瞬間

宗三「僕が許さないよ。」

思い切り布団から追い出すのは宗三
相変わらず容赦ないです。

『ああああ布団んんん』

半泣き状態で迎えた審神者3年目。
先が思いやられそうです。